放課後児童クラブ、退所者の約5割が1年生…学童の実態

2024年3月26日(火)11時45分 リセマム

放課後児童クラブ(学童)の利用状況について

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放課後NPOアフタースクールは2024年3月18日、小学校低学年の共働き家庭を対象に「共働き世帯の小学生が放課後の時間を過ごす放課後児童クラブ(学童)の利用状況について」調査結果を公表した。低学年共働きで学童退所者は全体の15.6%、うち1年生前半の退所は30.4%にのぼった。

 「働き世帯の小学生が放課後の時間を過ごす放課後児童クラブ(学童)の利用状況について」、マーケティングアプリケーションズ「サーベロイド」がインターネットによる調査を行った。調査期間は、2024年2月21日から2月23日。対象は、小学生低学年の子供をもつ共働き男女。有効回答数は360件。

 「学童の利用状況」については、「学童に入所しなかった」が44.4%、「学童には入所したがすでに退所している」が15.6%、「学童に現在入所している」が40.4%だった。

 入所しなかった理由について、居住地別に見ていくと、都市部(23区・政令指定都市)では「就業時間と利用可能時間が合わなかったから」「子供が行きたがらなかったから」「働き方が柔軟だったから」が多くあがった。一方、都市部以外では「家族などのサポートが得られたから」が多い傾向にあった。

 また、退所者の退所時期を確認すると、1年生の前半が30.4%で、このうち4月退所は16.1%だった。1年生の後半は19.6%で、あわせると約半数が1年生のうちに退所していることがわかった。

 退所理由は、1年生では「子供が行きたがらなくなったから」が35.7%ともっとも多く、ついで「働き方の変更」が28.6%となった。一方、2〜3年生の退所理由は、「子供が1人で留守番できるようになった」が53.6%ともっとも多く、「子供が行きたがらなくなったから」が32.1%とつづいた。

 放課後NPOアフタースクールの平岩国泰代表理事は、1年生の初期で放課後児童クラブをやめる割合が多く、都市部において「子供が行きたがらなくなったから」の理由が多いことに対して、特に取り組むべき課題があるという。今回の調査をきっかけに、「放課後の課題の特定が進み、より本質的な解決策につながっていくことを期待している」とコメントしている。

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