ワイン通をトリコにする東京発ワイナリー『BookRoad(ブックロード)』の魅力とは?

2021年3月26日(金)17時1分 食楽web


期間限定発売中の「醸し甲州スパークリング」と「メルロー」(共に3190円) | 食楽web

 新しいライフスタイルとしてすっかり定着した感のある“宅飲み”。ちょっと贅沢なつまみとお酒を自宅で楽しむ人が増えているのはご存知の通り。こんな状況を反映して、お酒好きや食にこだわる人たちに注目を集めているワインがあります。

 それが、東京発のワイナリーブランド『BookRoad(ブックロード)』のワイン。厳選された国内産のぶどうに、丁寧な仕込みなど、造り手の思いが伝わってくる注目のワインなのです。

ワイン通を魅了する『BookRoad』のワインとは?


時期にもよるが、ワイナリーでは赤白10種類前後を醸造

 東京でワイナリー? と疑問に思う方もいるかもしれませんが、実はここ10年ほどの間で、東京都心や郊外で、ワイナリーは急増中。『BookRoad』が御徒町でスタートしたのも2017年のこと。

「都心であれば、うちのワインが気になったお客様にすぐに来ていただけけますから」とは、『BookRoad』のワイン造りを一手に手がける醸造家の須合美智子さん。確かに上野・御徒町界隈なら、都心に住む人も日常的にワイナリーを訪ねられるし、造り手の顔も見えて、安心感や信頼感も持ってもらえますよね。

 同ワイナリーでは、山梨県勝沼や長野県安曇野の契約農家から厳選した「甲州」や「メルロー」などのぶどう品種をはじめ、茨城県にある自社農園で栽培される「富士の夢」などを使ったワインが、赤・白合わせて10数種類ほど造られています。また、「ヤマソーヴィニヨン」や「アジロンダック」など日本ならではの品種を使ったワインが楽しめるのも嬉しいところ。

 そして今回、春にぴったりな期間限定ワインが登場するということで、その魅力に迫りたいと思います。

季節・期間限定ワイン2種に詰まった“想い”と“こだわり”

 今回、『BookRoad』で新たに販売が始まったのは、「醸し甲州スパークリング」と「メルロー」の2種類。いずれも少数だけ期間限定で造られたワインです。ラベルの色はもちろん、液色なども春らしいイメージです。

 となると、俄然気になるのはその味わい。どんな料理に合うのかも興味がわきます。それぞれ詳しくご紹介しましょう。

「醸し甲州スパークリング」ラベル:テント


アウトドア料理に合うことから、ラベルにテントのイラストをあしらっている

「醸し甲州スパークリング」は、もともとラインナップされている白ワイン「醸し甲州」を、スパークリングワインに仕立てたもの(「醸し甲州」とは別のぶどうを使用)。破砕したぶどうを果皮と果汁ごと発酵させる「醸し」の工程により、厚みある豊かな味わいが大きな特長。

「この甲州(ぶどう)は酸味がたっぷりでした。これならスパークリングに合うのでは、と考えて造りました」(須合さん)

 こうした機動力の高さも小規模ワイナリーならではの強み。さっそく味わってみると、まずフルーティな香りが鼻孔をくすぐります。飲み口はさっぱりドライな感じにもかかわらず、その後はタンニンが利いた奥深い余韻が残ります。これなら食前酒としてはもちろん、さまざまな料理と相性が良さそう。


ドライで辛めな飲み口で食事との相性も良い

「とくにアウトドア料理など、豪快な料理とのペアリングがオススメです」と須合さんが指差した先をみると、何とボトルのラベルにテントのイラストが! そう、『BookRoad』のワインラベルには、そのワインと特に相性が良い料理などがラベルに描かれているんです。これなら料理に合わせてワインを選びやすいし、何より楽しいですよね。

「メルロー」ラベル:ラム肉


「メルロー」と相性抜群、ラム肉のソテーとのペアリング

 一方の「メルロー」は、長野県安曇野産のぶどうを使用した一本。メルローにしては少々薄めの赤い液色が春らしく軽やかです。鼻を近づけると、バラや採れたての野菜を思わせる若々しい香りがしますが、口に含むと、胡椒のような複雑なスパイシーさが感じられます。


春らしい淡めのワイン色が特徴

「スパイシーなこちらのメルローには、例えばラム肉のソテーなどの肉料理がぴったりです」(須合さん)。

 ボトルのラベルを確認してみると、そこにはやはりラム肉のイラストが。ジューシーに仕上がったラム肉を頬張りながら、ワインを流し込めば、スパイシーなワインの味わいがラム肉の味を引き締めてくれるよう。うーん、至福のひと時です。

自分だけのワインが楽しめる「オリジナルブレンドワイン」


ワイナリーの3Fでテイスティングしながらブレンドするワインを決める

 ここまで2本の限定ワインをご紹介してきましたが、『BookRoad』の魅力はこれだけではありません。なんと、ラインナップされているワインから、客が好きなワインを選んでブレンドし、オリジナルワインを作ることができるのです。

「赤ワイン、白ワイン各4〜5種類をテイスティングしていただき、ブレンドを決めていただきます。自分だけのお気に入りのワインができるとあって、おかげさまで評判も上々です」と須合さん。

 ブレンドするワインの数も配合の割合も自由。これはワイン好きならずとも気になるサービスですよね。記念日に飲むのはもちろん、プレゼントにも最適です。ちなみに完成までは2週間ほどかかるそうです。

東京産ワイン「BookRoad」はどう造られている?


「ぜひワイナリーの見学に来てほしい」と語る醸造家の須合美智子さん

 このように都市型ワイナリーとして注目を集めている『BookRoad』。ワイン造りを手がける須合さんにワイン造りを始めたきっかけやこだわりについて訊いてみました。

「元々、当社はレストランなど飲食店を運営しており、私も以前は接客を担当していたのですが、おいしい料理やお酒を召しあがっている時のお客様の笑顔や楽しい会話などに触れるのが大好きで。人を楽しく笑顔にできるお酒が造れたらと思い、ワインの造り手を目指すようになりました」

 そのためにこだわったのは、徹底した「素材」と「造り」だと言います。


ぶどうは全て国内の契約農家や自社農園のものを使用。作り手の「顔」にこだわる

 素材として使うぶどうは全て国産。しかも長野県と山梨県の契約農家や茨城県の自社農園で栽培されたものに限られます。もちろん農作物ゆえ、その年によって出来不出来があるため、そこからさらに厳選。そのため、収穫時には須合さん自身が現地に赴き、ぶどうの状態を確かめているそう。


畑やぶどうの特徴がそのまま出るよう、木樽ではなくステンレスで醸造する

 一方、醸造時にまずこだわっているのは、採れたてのぶどうをいち早くワインにするという点。素材となるぶどうの風味を出すことに重点を置いているそう。『BookRoad』のワイン全体の特徴として、フレッシュさが感じられるのはそのためなんですね。

「『BookRoad』が造るのはデイリーワインが中心。かしこまらず、気軽にワインを楽しんでいただければ。私達のワインが、皆さんの楽しい時間を作る手助けとなる存在になってくれれば嬉しいです」(須合さん)

 造り手の思いがたっぷりと詰まった『BookRoad』の東京産ワインで、おいしくも楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

(撮影◎矢巻美穂 取材・文◎室井康裕)

●DATA

店名:BookRoad(ブック ロード)

住:東京都台東区台東3-2-40
TEL:03-5846-8660
営:平日12:00〜15:00、18:00〜20:00、土・日曜12:00〜17:00
休:水曜
http://bookroad.tokyo/

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