医学部入試の必須科目に数学があるワケ

2018年3月30日(金)9時15分 リセマム

本当に頭がいい人の勉強法(葛西 祐美 著/二見書房)

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医学部の入試に数学が必須科目として設定されているのはなぜだろうか。現役東大医学部生が現在学んでいることと数学の接点について語る。

医学に数学は必要か

 医学の勉強も医師の仕事も、論理的思考力が必要です。医学も他の自然科学と同じで、論理的に分析して答えを導き出せる力が必要です。

 入試の必須科目に数学があるのは、入学後に短時間で覚えれば、身につくようなものではないからだと思います。個人の能力を試したい大学が、入学後にスムーズに学習についていけるような人かどうかを判断するために、数学を必須にしているのだと思います。

 具体的にはそんなに難しい数学を習得しておく必要はないのですが、医学部の授業や実験のときに、まるで高校数学がわかっていない状態だと計算で止まったり、無駄に時間がかかったりします。

 たとえば、循環器の心電図の勉強のところで、ベクトルや三角関数に慣れていないと、投影図を曲線にして見る方向により名称がついていることの理解に時間がかかります。

 また、1分間に何CCで点滴すれば血中濃度がいくつになるか、もっとも長時間効果が期待できるのは、などといったことも医師が計算して決めないといけません。微分積分は数学、速度は物理で習う内容です。

 病院にあるレントゲン、CTスキャン、MRIも使うかどうか判断するのも医師です。

本当に頭がいい人の勉強法(葛西 祐美 著/二見書房)より「東大推薦入試の仕組み」「大学入学にかかる費用と日程について」

リセマム

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