住宅ローンのQ&A 第1回 住宅ローン選びで失敗しないために、知っておきたい基本の考え方

2025年4月1日(火)7時0分 マイナビニュース


マイホーム購入に欠かせない「住宅ローン」。しかし、種類や金利などの条件が多岐にわたり、「どれを選べばいいの?」と悩む方は少なくありません。
実際に当社・すむたすでも、多くのお客様から物件購入時の住宅ローンに関するご相談をいただいています。そこで今回は、住宅ローン選びの基本をわかりやすく解説します。
○住宅ローンの種類
住宅ローンには、大きく分けて「民間ローン」と「公的ローン」があります。さらに民間ローンの中でも、金融機関ごとに異なる特徴があります。
○1. 民間ローン
銀行、信用金庫、ネット銀行などが提供する住宅ローンで、商品ラインナップが豊富です。金利やサービス内容に違いがあり、金融機関ごとに比較することが重要です。
○2. 公的ローン
代表的なのは「フラット35」です。住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携して提供するローンで、長期固定金利が特徴です。自治体独自の住宅ローン制度もありますが、利用条件があるため事前の確認が必要です。
○金利タイプの違い
住宅ローン選びで特に重要なのが「金利タイプ」です。主に以下の3種類があります。
○1. 変動金利型
半年ごとに金利が見直されるタイプです。市場金利の影響を受けるため、金利が下がれば返済額も減りますが、逆に金利上昇のリスクもあります。今後金利が大きく上昇しないと考える方や、短期間で繰上返済を考えている方に人気があります。
○2. 全期間固定金利型
借入時に金利が決まり、返済終了まで変わらないタイプです。返済額が一定のため、家計の見通しをたてやすい反面、変動金利に比べて金利はやや高めに設定されます。「フラット35」が代表例です。
○3.固定金利期間選択型
一定期間(3年、5年、10年など)は金利が固定され、その後は固定か変動を選択できるタイプです。固定期間終了後の金利がどうなるかは予測できないため注意が必要ですが、当初の金利は比較的低めに設定されているのが特徴です。
近年、金利は上昇傾向にありますが、長期的に見ると依然として低水準にあります。変動金利と固定金利の金利差は大きく、優遇幅を鑑みて当社のお客様でも約8割が変動金利を選択されています。
○自分に合った住宅ローンを選ぶポイント
では、どの住宅ローンを選べばよいのでしょうか?
ポイントは「金利の低さ」だけではなく、「自分のライフプランに合っているか」を基準に考えることです。
○1. 家計の安定性を確認する
共働き世帯で収入が安定しているなら変動金利型、逆に収入の見通しが不安定なら固定金利型を選ぶなど、家計の安定性を考慮することが大切です。教育費や老後資金の準備なども考慮に入れましょう。
○2. 繰上返済の計画をたてる
「10年以内にまとまった繰上返済をする予定がある」という方は、低金利の変動型を活用し、利息を抑えながら早期完済を目指すのも一つの方法です。逆に、繰上返済をあまり考えていない場合は、長期固定金利で安定した返済を選ぶのも有効です。
○3. 団体信用生命保険(団信)の内容を確認する
住宅ローン契約時には、団体信用生命保険(団信)への加入が基本となっています。金融機関によって、がん保障付きや三大疾病保障付きなど、手厚い内容のものもあります。この保障内容も選ぶ際のポイントの一つです。
○金利だけに惑わされないことも大切
住宅ローンの広告では「最低金利○%」といった表記を目にしますが、適用される条件が厳しかったり、優遇金利が一定期間後に見直されたりすることもあります。事務手数料や保証料、繰上返済の手数料など、金利以外にかかるコストも含めて総合的に比較することが重要です。
住宅ローンは単なる借入ではなく、将来の暮らし方そのものを左右する大事な選択です。「どこが安いか」だけではなく、「自分と家族に合ったプランか」という視点を大切にしましょう。また、最適なローン選びは、借入されるご本人の収入や資産状況に加え、購入物件の権利形態や広さ、管理状況などによっても異なります。不動産会社の優秀な担当者は、多くの顧客との取引を通じて、住宅ローンの幅広い知識を持っています。迷った時はぜひ、相談してみてください。
角高広 株式会社すむたす 代表取締役。2012年、株式会社Speee入社。不動産売却メディア「イエウール」を立ち上げ、事業責任者として売却領域業界No.1へ。現GA technologiesグループのイタンジ株式会社にて、経営企画・複数事業責任者・人事を兼任した後、2018年、テクノロジーを活用した中古マンションの買取再販・仲介事業を手掛ける「株式会社すむたす」を創業。最短2日で現金化できるマンション売却サービス「すむたす売却」の累計査定数は4万件を超える。リノベマンションが仲介手数料0円で買えるポータルサイト「すむたす直販」も展開している。2019年、Forbes「アジアを代表する30歳未満の30人(Forbes 30 Under 30 Asia) 」選出。 この著者の記事一覧はこちら

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