「小学6年生、初めて一人で映画館。クライマックス直前、知らない誰かが後ろから私の脇に手を入れて...」(50代男性)

2024年4月4日(木)12時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Fさん(50代男性)

映画好きのFさんには、映画を好きになったきっかけがある。

それは小学6年生の時、初めて一人で行った映画館での出来事だ。

<Fさんの体験談>

小学6年生の頃だと思います。

当時映画「E.T.」が流行っていたのですが両親共に忙しく連れて行ってもらえず、どうしても見たかった私は生まれて初めて1人で映画館に行く事に決めました。

後ろから脇に手を入れられて...

意気揚々と映画館に向かい、入場するとぎゅうぎゅうの満席。

当時は立ち見も出来たし、入れ替えもなかったので、出入口まで人で一杯でした。

その頃の私は、学年でも一二を争う小柄さ。このままではスクリーンが見えません。

必死に人をかき分け、何とか最後列の後ろにあった柵によじ登り、しがみつく様にして人の頭の間から見ていました。

映画はとても面白く夢中になりましたが、柵にしがみついているのは辛いと感じてはいました。

すると、クライマックスに差し掛かった頃に、誰かが後ろから私の脇に手を入れて抱き上げてくれたのです。

ちょうどあの月のシーンで急に視界が開けて、震えるほど感動して涙を流しました。

月のシーンと共に、フワリ

集中していたので、振り向く事さえしないまま映画は終了。感動の余韻でスクリーンを見つめていると、いつの間にかそっと下ろされていました。

我に返り辺りを見回してもそれが誰なのか分からない状態で、男性なのか女性なのかさえ分かりません。

お礼も言えませんでしたが、あの時の月のシーンと共にフワリと視界が開けた瞬間の感動は今でも忘れる事がありません。

あの人に、とても感謝しています。

お陰様ですっかり映画好きになりました

今は同じ事をする訳にはいきませんが、あの時のあなたのように、子供達に感動を与えるような生き方が出来たら良いなと思います。


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