「Da-iCE」とのコラボ企画を担当! ZOZO若手社員に聞いた、売上目標対比150%超を達成した裏側

2025年4月4日(金)11時0分 マイナビニュース


さまざまな企業とのコラボレーションでも注目を集めているファッションEC「ZOZOTOWN」。数多くの商品企画やイベントなどを次々と展開しているが、そうした取り組みの裏にはフレッシュな若手社員たちの存在があった。
入社5年目の守屋志能さんは昨年、5人組男性アーティスト「Da-iCE」のメジャーデビュー10周年を記念したコラボ企画を担当。コラボアイテムの企画・販売やオフラインイベントの開催などを手掛け、最終的には売上目標対比150%超を達成したという。
新卒入社して数年の若手社員が、なぜ大きなプロジェクトの主担当を務められたのか。ZOZO社を訪れ、その背景を紐解いた。
○■ZOZOに入社しようと思った理由
——まず、守屋さんの現在の業務内容について教えてください。
2021年に新卒で入社して、現在はマーケティング本部 アライアンス部で働いています。主にZOZOTOWNの新規会員獲得の施策立案や、認知度向上を目的としたスポーツイベントの協賛・運営、新規事業の立ち上げとオペレーションの構築……。あとは著名人とのコラボ企画など幅広くやっているので、社内で“よろずや”と呼ばれています(笑)
——ZOZOに入社を決めた理由はなんだったのでしょう?
学生時代は心理学を学んでいたのですが、最初は就職せず、大学院に行こうかと考えていたんです。当時は会社で働くということに、あまりポジティブな印象がなくて。であれば、まだしばらくは好きなことを研究していたいなと思っていました。
ですがある日、親友が「ZOZOって、個性豊かな人が多く自分らしいファッションを大事にしながら働けるらしいよ」と教えてくれて興味を持ち始めたんです。その“自分らしさ”というものを調べてみると、好きな髪色でOK、ピアスもOK、服装も自由——といった内容だったので、「それなら今の自分のまま働ける!」と思って、応募を決めました。自分の中にあった就職像がガラッと変わりましたね。
○■Da-iCEとのコラボ企画、プロジェクトリーダーとして手掛けた仕事
——これまで守屋さんが携わってきた企画で、特に印象的だったものについて教えてください。
当社が冠協賛を務めた千葉ロッテマリーンズ戦の始球式で、代表取締役社長兼CEO 澤田の投球が球速100㎞/hを超えた場合にドリンクが割引となる「ZOZO澤田宏太郎が漢気みせタロー!今夜は100キロ出さナイトァー2022」という企画の立ち上げと進行や、ゴルフトーナメント「ZOZO CHAMPIONSHIP」の運営、当社初のリアル店舗「niaulab by ZOZO」の立ち上げなどに携わってきました。でもやっぱり特に思い入れがあるのは、去年手掛けたDa-iCEさんとのコラボ企画ですね。入社4年目で、初めて自主的に立候補して担当した企画でした。
——Da-iCEとのコラボ企画になぜ立候補したんですか?
昨年はちょうどDa-iCEさんのメジャーデビュー10周年の節目だったので、LINEヤフーグループ内の複数サービスでもそれぞれ記念企画をやろうという話が上がっていたんです。
もともと私は日本の男性アーティストが好きで、仕事における自分のセールスポイントにもしていたので、この話を聞いたときは「自分の得意分野だ!」と感じました。上司も、それならば、ということで主担当を任せてもらえることになりました。ZOZOには、手を挙げた人を称えるというか、得意分野を武器として捉え、伸ばしてもらえる文化があるんです。
——このコラボ企画で守屋さんはどんな立ち位置で、どんなことを担当したのでしょう?
プロジェクトリーダーという感じですね。企画全体の責任者として、施策の設計からスケジュール立て、商品のデザインの検討、販促施策の設計、オフラインイベントの運営などを担当しました。
——具体的に、Da-iCEとはどんなコラボ企画を実施したんですか?
主にアパレル商品のコラボ企画で、第1弾から第4弾まで全4回に亘り実施しました。
1つめは、人気ファッションブランド「WIND AND SEA」とコラボしたアイテム全6型の企画です。私自身もファンクラブに入会して、メンバーのみなさんがどんなアイテムを好んでいるかということをすごく研究しました。
2つめはツアーのコンセプトに沿ったオリジナルアイテムの企画・販売ですね。ちょうどDa-iCEさんが10周年ツアーを実施していた時期だったので、ツアーのコンセプトに合わせて過去10年分の歴史の詰まったアイテムを作りました。
3つめは、メンバーの岩岡徹さんとZOZOがともに千葉市出身ということもあり、一緒に千葉市を盛り上げるべく、コラボ企画を実施しました。岩岡さんの思い出の地で写真を撮って、それをアパレルに落とし込んだり、千葉市のZOZO本社の向かいに位置する「ZOZOSTUDIO」でコラボカフェを開いて、岩岡さんに1日店長を務めてもらったりもしました。
4つめはボトムス作りで、それまでに出してきたコラボアイテムに似合うようなボトムスを作成しました。
○■「コラボ企画を担当する以上、自分が一番のファンにならないといけない」
——ファンクラブにも入られたということですが、もともとDa-iCEのことはどれくらい好きだったんですか?
当時は曲を知っていたりする程度でした。でも、「コラボ企画を担当する以上、自分が一番のファンにならないと、ファンが求める商品も作れない」と思い、Da-iCEさんのファンクラブ、メンバー個々のファンクラブ、有料動画配信サイトなど、入会できるものには全部に入って、「仕事以外の時間は全部Da-iCEを見ている」みたいな状態にしました。最終的には、1人でライブに行くぐらいファンになっています(笑) この「ファン目線」が奏功して、今回のコラボ企画をファンの皆さんに喜んでいただくことができたのだと感じています。
——今回の企画を進行するうえで、大変だった点はありますか?
大変というより、学びになったのはチームワークやコミュニケーションの部分ですね。複数の企業と同時にプロジェクトを進めていたので、社内外問わずいろんなところとのコミュニケーションが発生したんです。
どうすれば円滑に進められるか、どうすれば正確に話が伝えられるか、といったところを常に意識していたので、コミュニケーションの部分ですごく学びになりました。
——スケジュールもタイトだったんじゃないですか?
それはすごくありましたね……(笑)。Da-iCEさんが10周年記念ということで、いろんなプロモーションもあったので。限られた時間の中で、やらなければならないことを詰め込んでいたので、そこは確かに大変でしたね。香盤表も私が自分で作っていたので、スケジュール管理の部分はやっぱり苦労しました。
○■Da-iCEファンから匿名で届いた感謝の手紙 - その内容は……
——企画を進めるなかで、特に印象に残っているエピソードなどはありますか?
千葉市で開いた岩岡さんとのコラボカフェは特に印象的でした。ファンのみなさんもたくさん来てくださって、例えば北海道、鹿児島、台湾からお越しいただいた方もいました。京都からわざわざ私に会いにきて、「(コラボ企画の)感謝を伝えたくて来ました」と言ってくれた方もいて……一緒に泣きながら喜びましたね。
ファンの方から会社宛に手紙が届いたこともあったんですよ。「ZOZOTOWNとのコラボは、Da-iCEさんが世の中に認知されるきっかけになりました。紅白歌合戦出場が決まってほしいなと思っていたタイミングだったので、このような大きな企業がコラボしてくださって、本当にありがとうございます」といった内容でした。匿名だったのでお返事できていないのですが、その手紙は今も自宅で大切に保管しています。
——Da-iCEは紅白歌合戦出場も果たしました。ものすごく素敵なお話ですね。
嬉しかったですね。岩岡さんとのコラボカフェはその他の企画と違い、「千葉市を盛り上げる」ことにフォーカスした企画だったので、本当に思い出深いですね。ZOZOオフィスの周りにあるお店も巻き込んでスタンプラリーを実施したり、一緒に地域活性化に取り組むような企画内容でした。
岩岡さんは「COMFY」という環境に配慮されたブランドを運営していて、今回の企画ではZOZOTOWNと「COMFY」がコラボしたアイテムを、ファッションブランドの在庫リスクゼロを目指す生産支援プラットフォーム「Made by ZOZO」を活用し、受注販売しました。このコラボ企画では海岸で回収したペットボトル等をリサイクルした再生繊維「UpDRIFT」を一部使用してコラボアイテムを作るなど、当社の生産システムを活用してサステナビリティに配慮した商品づくりにもトライすることができたので、 特に思い出に残っています。
——ちなみに、Da-iCEとのコラボアイテムは売上目標比150%超を達成されたとのことですが、その要因は何だったのでしょう?
温かいファンのみなさんのおかげですが、Da-iCEのみなさんがテレビやSNSで本企画のアイテムを着用してくれたことも大きかったですね。メンバーの皆さん普段から愛用しているブランドとのコラボアイテムなども作れたことでとても気に入ってくれたのではと思います。
また、商品企画の背景にある想いを知っていただいた上で購入してもらえるよう、メンバー一人ひとりにコラボアイテムを着た感想をヒアリングし、その言葉を商品の販売ページなどに掲載する工夫をしました。これらは、「ファンの皆さんが本当に喜んでくれるものなのか」ということを常に「徹底したファン目線」に立って考え、企画作りができたことによるものだと思います。
——最後に、今後の目標や取り組みたい企画などあれば教えてください。
これからもマーケティングに関わりながら、多くの人に喜んでもらえる企画作りを継続していきたいと思っています。あと、ファン目線の大切さやこれまでの仕事のノウハウを後輩にも伝授していきたいですし、逆に自分も後輩から学んでいきたいと思います。ZOZOは年齢や社歴を問わず、どんどん経験を共有できる風通しのよさがあるので、私自身も個人の得意分野を伸ばしつつ、いろんなことを吸収していきたいですね。

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