【インバウンド】中国人の「訪日意欲」が過去最高に - 目的1位は「温泉」、2位は?
2025年4月8日(火)15時28分 マイナビニュース
博報堂DYホールディングスは4月3日、「インバウンド予報調査(第4回)」の結果を発表した。調査は2024年12月25日〜2025年2月6日、20歳〜49歳までの中国生活者(北京、上海、広州、深セン)546名を対象にインターネットで行われた。
○インバウンド予報指数
中国生活者の訪日意欲について、社会環境や実現可能性を考慮せず、調査時点から3か月後の気持ちを端的に表す指標を「インバウンド予報指数」として算出した。5月のインバウンド予報指数は83.2点(2025年2月に調査)で2024年8月のインバウンド予報指数83.2点(2024年5月に調査)と比較して継続的に増加傾向にあり、訪日意欲が高まりつつあることが示された。特に訪日経験のない層では、前回に比べて20.4ポイントも大幅に上昇しており、訪日中国人の裾野拡大が期待される。
○訪日目的"体験重視"の傾向強まる
訪日経験のある層に限ると、今後の訪日目的は過去に訪日した際より全体的に高い結果となっており、「温泉入浴85.4%」「大衆料理を楽しむ83.6%」「高級レストランを体験する79.6%」「四季の体感77.4%」「旅館に宿泊76.9%」「自然・景勝地の観光74.9%」が「買い物68.2%」を上回っており、"体験重視"の傾向が一層強まる結果となった。
さらに、過去の訪日時と比較したところ、「四季の体感」「スキー・スノーボード」が20ポイント以上上昇しており、季節ごとに特別な体験が求められる傾向が顕著に表れている。
○季節ならではの体験を求める傾向
今後の訪日意識において、対となる2項目のどちらをより重視するかを第3回調査の結果と比較したところ、全体ベースで「マリンアクティビティや海を楽しむ」に対して「ウィンタースポーツや雪景色を楽しむ」が前回2024年8月より12.9ポイント上昇したことからも、訪日する際に季節ならではの体験を追求する中国生活者の欲求の強さがうかがえる。
そのほかに、「自分で調べた情報に頼る21.2%」に対して「ネット・SNS、友人等による情報に頼る78.8%」が11.5ポイント、「1週間を超えた中長期滞在プランを練る27.3%」に対して「1週間以内の短期滞在のプランを練る72.7%」が8.7ポイント上昇し、幅広く情報を収集して吟味しながら、限られた訪日滞在期間中のプランを練る中国生活者像が見て取れる。
○日本のスノーリゾートやスキー場に求める改善点
今後訪日する際にウィンタースポーツを楽しみたいと回答した中国生活者が全体の9割(90.5%)にのぼる一方、日本のスノーリゾートやスキー場に求める改善点としては、「主要観光地との間の送迎サービス49.3%」が最も高く、「周辺エリアの楽しみ方の提案44.3%」「冬季イベントの充実40.8%」と続き、ウィンタースポーツ体験追求のさらなる機運醸成への課題も浮き彫りになった。