「ベビーカー2台に1歳の双子を乗せて一泊旅行。駅の階段の下で雨避けカバーを付けてたら...」（大阪府・50代女性）

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたと出会えなければ〜　投稿者：しずあやさん（大阪府・50代女性）

その日、しずあやさんは夫と1歳の双子と一緒に大阪から千葉にやってきていた。

ベビーカーは2台、着替えやオムツ、ミルクやおもちゃも2人分。そんな大荷物でたどり着いた駅では、長い階段を上る必要があって......。

＜しずあやさんの体験談＞

まだスマホもないほど昔のことです。

夫と１歳の双子と、大阪から千葉へ、新幹線を使って初めての１泊旅行をすることになりました。

大荷物携え、宿の最寄り駅まで来たけれど...

目的は千葉で行われる大変お世話になった方のお葬式への参列。当時、わたしの母は入院中で、その名代でもありました。

大きなリュックをベビーカー2台にセット。子供達の着替え、パジャマ、オムツ、ミルクや哺乳瓶、ミルク用の大きな水筒、おもちゃや本、お菓子など、結構な荷物を抱えての移動になりました。

やっとホテルの最寄り駅にたどり着いたら、そこには、青ざめるほどの階段が。ホームから改札、改札から外までと、ため息をつくほどの上りでした。

夫が2往復すると言ってくれましたが、それだと1人から目を離す時間ができてしまいます。

階段は途中で曲がっているので、置き去りのベビーカーは、全く見えません。

なので、それぞれベビーカーを担いであがることにしました。

「ここの階段、辛いんですよね」と苦笑しながら

しかもどうやら、外は雨......。階段を上がる前に雨よけカバーをセットしていると、1人の女性に声をかけられました。

「手伝いますね」

その方はベビーカーの足の方を持って、上まで一緒に運んでくださいました。階段は結構続いていて、踊り場もなく......。わたし１人ではどうなっていたか！

「ここの階段、辛いんですよね」と苦笑しながら手伝ってくださった方に、夫婦そろって何度も頭を下げました。

これからは困った人がいたら、あんなふうにスマートに声をかけていこうと、心から思いました。

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