【100歳の100の知恵】親しき仲にも一線を。距離感を保ったお付き合いの方が、結果的には長く続く。人間関係は腹八分目で
2024年4月12日(金)8時0分 婦人公論.jp
101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。
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<100歳の100の知恵 91>
<私のしないこと十訓>『人間関係は腹八分目。深入りし過ぎない』
どんなに親しい間柄でも、人間には触れてほしくない部分があるものです。そういうところには、絶対に触れないようにしています。
どの程度なら立ち入っても大丈夫なのかは、相手によっても違います。ですから相手の方の性格や考え方などを見ながら、ここから先は立ち入らないほうがいいと、敏感に感じることも大事だと思います。
理想は、お互いに自立しており、必要以上に私生活に入り込まない関係です(写真提供:photo AC)
なかには親しくなったら相手のなにもかも知っていたいという人もいて、「あの人には言っているのに、私には話してくれなかった」などと、不満をこぼす方もいるようです。
しかしそれは友情ではなく、単なる独占欲にすぎません。いずれにせよ、大人同士であれば、距離感を測りつつ、腹八分目のおつきあいをするのがいいのではないでしょうか。
理想は、お互いに自立しており、必要以上に私生活に入り込まない関係です。親し中にも一線を引き、ある一定の距離感を保った淡々としたおつきあいのほうが、結果的に長く続くのではないかと私は思っています。
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