モノが増える新年度。面倒くさがりのあなたも<この3カ所>だけ片づけられれば…整理収納アドバイザー「目指すべきは【完璧】でなく【心地いい】」
2025年4月18日(金)10時15分 婦人公論.jp
(写真:stock.adobe.com)
着なくなった服を押しこんだクローゼット、本がぎっしり詰まった本棚、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、これまでに7000人以上の受講生へアドバイスをしてきた人気整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「こんな時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち」と断言します。その阿部さんが50代以上に向けて、お手軽片づけ術を伝授! 今回のテーマは「新年度の片づけ」です。
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新年度はモノが増える
4月といえば新年度です。
1年のうちで片づけたくなるタイミングと言えば、1年の締めくくりの12月、スタートの1月、そしてこの時期なのでは。
それに加えて今取り掛かりたい理由。
それは、新年度はどうしてもモノが増える時期ということ。
お知らせで届く紙が増えた。新しいものを揃える必要が出てきた。それがこの時期です。
それに加えて、気分が晴れやかになれば、春らしい色の服やインテリアなども買いたくなるというもの。そんな時期に予め片づけておかないと大変なことに。
でも実際にはやる気が一向に起きない…という方。私が勧める3か所だけでも片づけてみてはいかがでしょう? 限られたところだけでも片づけられれば、それで勢いが付くかもしれませんよ。
率先して着手したいのは…
まず率先して手を付けたいのが「冬服」です。
私の住んでいる仙台は、4月頭までダウンコートを羽織るような寒い日もありましたが、それでもまもなく収納する時期を迎えます。また、かさばるコートやセーターなどをちゃんと収納せずにいるうち、春服の出番となればクローゼットやタンスはもちろんパンパン。取り出しにくくなります。
なので、収納するこの時期に、傷んでいる服やもう着ない服をしっかり選別。必要に応じて処分しましょう。
阿部さんがこの冬にたくさん着て傷んできたので処分した服(写真:著者)
私はこのタイミングに毛玉が目立つニットや厚手のタイツを処分することが多いのですが、というのも経験上、これらは大事に次のシーズンまでとっておいても着ないことが多い。それではただ長い期間、場所だけずっと占有することになりますので、着ない服はなるべくこの時期に処分しましょう。
寒い日がまだあるかも、と気になるなら、使い勝手の良い冬用のニットをタンスに1枚だけ残しておいてはいかが?
とにかく冬服と春服が混在してしまえば、毎朝ドタバタするハメになります。新年度はただでさえ慌ただしいもの。時間を掛けずに朝の準備ができるようにしましょう。
続いて紙類
続いて片づけたいのが「紙類」。
地域のお知らせ、各所からの資料、どこかでもらってきたパンフレット…皆さんのお宅では、食卓のテーブルやカウンターキッチンに紙類が積み上がっていませんか?
デジタル化が進んでいるとはいえ、新年度は案内の紙などが自然と増えるもの。なので、それが届く前に不要なモノを選別、さっさと処分。
紙類の整理と聞くと、つい新たに収納ボックスなどを購入しがちですが…それは誤り。まずはしっかりと捨てて、量を減らしてから考えるべきでしょう。
場所としては、たとえば棚一段ずつ、小さなところから始めてはいかが。そんな場所をあらためて見てみると、数年間手つかずだった、なんて方も多いはず。しかも数年間、放っておいたモノですし、一枚一枚も不要な紙ばかりだったりして。
もちろん中には重要書類も混ざっているかもしれません。まったく見ないでそのままポイ、なんてことはせず、確認しながら進めましょう。
来客も「すっきりしたお宅だな」と
何よりも片づけたい、その3つ目が「玄関」です。
新年度、町内会などの用事でご近所さんと対応することや、お子さん・お孫さんがいるお宅なら家庭訪問もあったりと、何かと人の出入りの多い玄関。
そんな玄関に、所狭しとモノが置かれていないでしょうか?
片づけ講座の生徒さんからは、届け物の段ボール箱、またストックしている食品類などが箱のまま置きっぱなしになっているとよく聞きます。
「キッチンに入りきらないので玄関が置き場所になってしまった」
よく分かりますが、この機会にぜひストックは<収納に入りきる量>に見直してみましょう。
下駄箱や棚の前に箱が置かれるなどして、せっかくの収納が使えない状態となったお宅も多いですが、片づければより有効に収納が使えるようになるはず。
また玄関という意味では、この際家の中だけでなく外も確認してみてはいかがでしょうか。
数年使っていない植木鉢など、置きっ放しの不要なものはありませんか? 玄関周りの印象次第で、来客も「すっきりしたお宅だな」などと感じるはずですよ。
以上、家の中を端から端まで片づけるのは大変ですが、まずこの3つのポイントだけでも片づけてみてください。
目指すべきは<完璧>ではなく<心地いい>暮らし。
それぞれの暮らしにフィットするよう、まずは小さく片づける<スモールフィット片づけ>で、輝く新年度となるようお祈りいたします。
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