新卒で福祉の世界に飛び込んだ男性、生意気ゆえに“まさかの決断” その後どうなった?驚きの現在に「泣きました」「胸が熱くなる」
2025年4月18日(金)10時0分 ねとらぼ
若いころの稲葉さん
●振り返れば「生意気だった……」
投稿者は、稲葉耕太さん。少年時代の高齢者とのかかわりがきっかけで福祉を学びはじめ、新卒入社で地元の特別養護老人ホームに就職した稲葉さん。当時は元気が良すぎるあまりに“生意気”だったそうで、5年目に独立を決意。何もないところからデイサービス「ひだまり介護」を立ち上げます。
しかし実際に事業を始めてみると、待っていたのは順調な毎日ではありませんでした。利用者は想定より少なく、返済しなければならない借金やスタッフへの給与、家族を養えないのではないかという悩みなど問題は山積み。デイサービスを続ける内にさまざまな不安が積もって、どんどんマイナス思考になっていったといいます。
●苦しいときに助けてくれたのは……
そんな稲葉さんを助けてくれたのは、「ひだまり介護」の数少ない利用者であるおじいさんやおばあさんでした。畑での農作業や施設内での調理など、何気ない日常生活を通じて知識と知恵を与えてくれたそうです。
また、地域の人からの後押しも心強かったといいます。地域の人の誘いで始めた「1日カフェ」は、同施設のことを知ってもらうのに大きく役立ち、1年後には利用者の数が予定していた人数に届きました。さまざまな人に助けられたり支えられたり……というのはかけがえのない経験になったことでしょう。
利用者の中には、「ここで最期を迎えたい」という人も。同施設では、これまでに10名の方の旅立ちを見送ったそうです。
●現在は……?
今まで借りていた民家が手狭になってきたため、新築移転し事業所名を「くろまめさん」へ変更。新たな施設でも「とにかく楽しむ!」ことを忘れず、介護の魅力を全国に発信していくと決意を表明しています。
コメント欄には、「この笑顔を私も待っていました これが本来の介護のあり方だと思っています」「皆さん模索されて、苦労されて、今があるんですね」「すごく胸が熱くなって、泣きました」「皆さんの笑顔が最高!!」「もっと近かったら母をお願いしたい」「みんなが家族みたいで、笑ってて、楽しそう」などの声が。
また、同じ業界で奮闘する人からは「私たちの仕事は人を支える仕事と思われがちですが、私はご利用者、スタッフ、地域の方…さまざまな方に支えられてやっていける仕事だと思っています。生きる楽しさを求めて、みんなで作り上げていくくろまめさんの進化 これからも楽しみにしています」「同じ介護職員で共感できます。私も大好きなお爺ちゃんお婆ちゃんの為に何ができるか日々勉強です」「こんな介護士になりたい」などの感想が寄せられました。
稲葉さんのInstagramアカウントでは、介護技術をレクチャーする動画や、利用者から教わった「和菓子をたくさん作る方法」などを公開しています。
動画提供:稲葉耕太(くろまめさん社長/kuromamesan.kaigo)さん