「年に1回」スポーツする人が69・8%、18年ぶりに7割切り…コロナ禍から減少傾向止まらず
2025年4月21日(月)12時1分 読売新聞
ランニングする人たち(東京都内で、2024年2月)
年1回以上の頻度で運動やスポーツをする人の割合が69・8%にとどまることが、笹川スポーツ財団が2024年に実施した全国調査で分かった。コロナ禍による減少傾向が止まらず、2006年以来18年ぶりに7割を下回った。
調査は1992年から2年に1度実施している。「年1回以上」のスポーツ実施率は2008年以降、72%以上を保ってきたが、コロナ禍が始まった20年から微減し、今回は22年の前回調査から3・1ポイント下がった。強度の高い運動を「週2回以上、1回あたり30分以上」のペースで実施した人の割合も18・3%に減り、8年ぶりに2割を切った。
一方、スポーツをスタジアムや体育館などで現地観戦した人の割合は、前回から6・9ポイント増の26・2%と大幅に回復した。3割を超えていたコロナ禍前の水準には戻っていないものの、会場に観客が戻ってきたことを数字でも裏付けた。
スポーツ実施率の低下は、スマートフォンなどを視聴する「スクリーンタイム」の増加とも関係しているとされる。笹川スポーツ財団の調査担当者は「コロナ禍が明けて日常生活を取り戻す中でも、スポーツや運動に時間を割けなくなっている」と分析している。