焼き魚やカップ麺も食べ歩き?人気スポットで禁止される「歩き食べ」
2025年4月21日(月)9時32分 大手小町(読売新聞)
街をぶらぶら散歩しながらテイクアウトのホットドッグやソフトクリームをパクつく「食べ歩き」。観光地では旅の楽しみの一つですが、身近な住宅街の路上などでものを食べながら歩いている姿を見かけたら、「行儀が悪いな」と感じる人も多いでしょう。読売新聞のユーザー投稿サイト「発言小町」にも、「そんなものを、その場所で!?」と驚くような食べ歩き目撃談が寄せられています。

「(駄)食べ歩き、どこまで出来ますか?」というタイトルでトピックを立てたのは、東京都内に住む「ミルクティー」さん。「ソフトクリームや肉まんくらいなら何とも思いませんが……」と前置きしつつ、「冷やし中華」や「食パン2斤」を食べながら歩く人、コンビニ前で「パック総菜の焼き魚」をほおばるスーツ姿の男性を目にし、「おっ!」と意表を突かれたとつづります。
「みなさん、(食べ歩きをするとしたら)どこまで出来ますか?」と、「セーフ」「アウト」の線引きについて問いかけました。
「箸を使うものを歩きながら落とさず食べるって器用ですね」とコメントするのは、「椋」さん。「私が出来るのはテーマパークのチュロスくらいです」とややあきれた様子です。「ペットボトル飲料を飲むくらいかな……ソフトクリームや肉まんでも私は無理です」(「あさぎ」さん)、「モラルが低いですね。せめてイートインで食べたらいいのに」(「匿名」さん)などと、麺や汁物、おかずの食べ歩きをたしなめる意見が続きます。
一方で、トピ主を上回る目撃談を報告するユーザーも。ある朝、ターミナル駅のホームでの出来事を書いてくれたのは、「はなこ」さん。通勤時間帯、電車を待つ列の一番前で、「密閉容器に入ったカレーを食べているスーツ姿の女性」がいたそう。周囲には、時ならぬスパイシーな香りが漂っていたのでしょうか。「あれは何だったんだろう?」と回想します。
同じく、駅で見た光景にため息をつくのは、「憂たろう」さんです。一人の若者が、カップ焼きそばを手に乗車してきたといいます。コンビニかどこかで買ってお湯を入れてきたのか、「次の駅で電車が停車すると、ホームと電車のドアの隙間にお湯を捨て、液体ソースを入れてかき混ぜて……」。一駅進む間に“調理”を完了しました。昼下がりの各駅停車とあって車内はすいていたそうですが、「ソースのにおいが充満していました」。
このレスには、ユーザーも騒然。「あり得ない」「見たことない」「私なら周囲からの視線に耐えられない」などの声が相次ぎました。
多くのレスに対し、「建築系の現場だったら気になりません」と異議を唱えたのは、「打ち合わせのため日中は現場をかけずり回る」という「たま」さん。「取引先へ向かう地下鉄のベンチで、ビルの前の植え込みに座って。食べないと動けないのでどこでだって食べます」とした上で、「観光地とそれ以外の場所」や、「歩きながら」なのか、「(公共の場の)どこかに座って」なのかは、分けて考えてほしいと呼びかけました。
「おばはん」さんは、人気の観光地、鎌倉での思い出を振り返ります。「戦前生まれの父と出かけた際、道行く人が食べ歩きをしているのを見て『みっともない』と怒り、私も食べられませんでした」
さまざまなグルメを楽しめる観光地の中には、土地のお店を訪ねておいしいものを食べて回る「食べ歩き」、街を散策しながらテイクアウトしたものを食べる「歩き食べ」を区別し、「歩き食べ」を禁止しているところもあります。
食べ歩きというと真っ先に思い浮かぶ「鎌倉小町通り」や「浅草仲見世通り」も「歩き食べ」は禁止しています。一度足を踏み入れると、「セーフ」と「アウト」の境界があいまいになり、どんどんエスカレートする可能性もはらむ「歩き食べ」。TPOや土地のルールを意識して楽しむ必要がありそうですね。
(福島民友新聞社 本田嵩大)
【紹介したトピ】▽(駄)食べ歩き、どこまで出来ますか?