財布の中のお札の向き「逆さま」にすると金運上がるの?
2025年4月24日(木)6時0分 大手小町(読売新聞)
買い物などで支払いをする際に、クレジットカードや電子マネー、QRコードなどでのキャッシュレス決済を利用する人は年々増えていますが、日本ではまだまだ、財布に収めてある現金で支払いを済ませる人の方が多数です。こうした“現金派”の中には、「一粒万倍日(物事を始めるのに縁起が良いとされる日)に財布を新調する」「財布にお守りなどの開運グッズを入れる」など、金運上昇のための験担ぎをしている人も少なくありません。読売新聞のユーザー投稿サイト「発言小町」では、「財布に入れるお札の向き」にも関心が集まっています。

「お札を逆さまに入れる」というタイトルで投稿したトピ主「星空観察」さん。夫がガソリンスタンドやコンビニなどで代金を支払い、おつりのお札を財布にしまう時、いつもお札の肖像画が逆さまに(お札の上辺が財布の内側に)なるようにしまうため、もたついて少々時間がかかるそうです。
なぜお札の向きを逆さまにして財布に入れるのか、疑問に思ったトピ主さんが夫に聞いたところ、「逆さまに入れたらお金が出ていかないんだよ」と返ってきました。その理由に納得できなかったトピ主さんは、発言小町で「お札を逆さまに入れる人はいますか?」と尋ねました。
このトピには60件余りのレス(反響)が寄せられました。トピ主さんの夫と同様に、「お札を逆さまに入れる」という意見も多数見られました。その根拠は様々です。
「昔、風水か何かで、お札は(肖像画の)顔を隠して(財布に)入れるといいと聞いて、それ以来、財布に入れるときはそのようにしています」と明かしたのは、「ま」さん。「のんびりやりたい」さんは、「国民的アイドルの一人が、お金が出て行かないように逆さまに入れているとおっしゃっていましたよ」と教えてくれました。「カメリア」さんは、「出ていったお札が、巡り巡ってまたこの財布に戻ってくるように」という願いを込めて、逆さまに入れているのだそう。
逆さまに入れるのは、「財布から出す時にさっと相手に対して正面向きに渡せるから」(「のん」さん)という合理的な理由を挙げる人もいました。「すう」さんは、あくまでも「自己満足」として、お札を財布に入れる時、向きがバラバラだと気持ちが悪いので、逆さまにそろえて入れるのだそう。「感覚としては、部屋が片付いてないと気持ちが悪いのと一緒です」
「み〜や」さんは、単にお札の向きをそろえるだけでなく、金額別に分けて財布に入れているとのこと。「1万円札の外側に5千円札、その外側に2千円札、その外側に千円札の順番で収める。1万円札が大将と考えて、大将を守るために金額順に並べる。これは、お金持ちの方たちから聞いた話です」
もちろん、逆さまに入れないという人もいました。「すうざん」さんは、以前は逆さまに入れていたそうですが、「『顔が下向きなんて苦しいから出ていっちゃうよ』と聞いてやめました」と語ります。「弥生」さんは、「お札の顔を下にして入れると、足の方が上になり、ことわざの「足が出る(出費が予算を超過する、赤字になる)」の意味から、お金がどんどん出て行ってしまうと聞いた」とのコメントを寄せています。
「あかね」さんは子どもの頃、祖父に「お金は丁寧に扱わなければならない。お札は金額の小さなものから順番に、後ろへいくほど金額が大きくなるように入れなさい」と諭されたそうです。「ミユキ」さんも、祖父母からの教えで、「お札を大事に出来ない人はすべてにおいてきちんと出来ない人。そういう人にはお金なんてたまらない」と言われたそうです。
様々なコメントに目を通したトピ主さんは、夫と同様にお札を逆さまに入れる人が多いことに驚いたそう。さらに、「お金を大切に扱う日々の地味な積み重ねが、幸運を呼ぶ振る舞いなのかも」とも述べています。キャッシュレス決済が普及した今、お金の大事さを最も肌で感じられるのは、財布の中の現金なのかもしれませんね。
(読売新聞メディア局 杉山智代乃)
【紹介したトピ】▽お札を逆さまに入れる