30代半ばから婚活を始め、1000人の男性と出会った女性が、13歳年下の夫と結ばれるまで。「条件にとらわれすぎると、本当に相性の良い相手を見逃す」
2024年5月1日(水)12時30分 婦人公論.jp
「都合のいい条件を決めて出会いを求め、結果約1000人もの男性と婚活することに……」(写真提供◎photoAC)
内閣府男女共同参画局が発表した「令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査報告書」によると、女性の結婚願望について、「結婚意志あり」は20代で64.6%、30代で46.4%でした(独身者対象)。結婚したいと思う人・思わない人、それぞれの生き方がある中で、30代半ばで本気で婚活を始め、4年間で1000人の男性と出会い、40歳目前に13歳年下の男性と結婚したライターのかわむらあみりさん。婚活を通じ、男性以外にも数多くの出会いを経験したかわむらさんが明かす、婚活の実態とは。そんなかわむらさんが、今の夫と結ばれるまでに歩んだ道のりとは——
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パートナーがいてほしいと思った時にすること
「そろそろ恋人が欲しいな」「自分でも結婚相手を探してみよう」など、独りでいるよりも、そばにパートナーがいてほしいと感じる時があります。
そういった時は、みなさんはまず、どのようなことから始めるでしょうか。
職場や趣味の場などで知り合う男性の中から好みのタイプはいないか確認したり、気心の知れた女友達に「恋人募集中」だと話して自分のネットワークから相手を探したり、恋活や婚活アプリなどで知らない人たちから出会いを求めたり……。
大なり小なり、何かしらのアクションを起こす方が多いのではないかと思います。
その際「どうせなら芸能人の**クンのようなイケメンがいい」と相手のルックスに関しての理想を掲げることもあれば、「甘えられる人がいいから少し年上の良い人いないかな」と年齢についての希望を持つこともあるでしょうし、「ちょっと付き合う程度ならまだしも、結婚相手を見つけるんだったら年収△△△万円以上じゃないと話にならない」など、将来の相手に対して、いろいろな条件を求める女性もいます。
ドラマチックさに憧れ、リアルな恋愛とは遠い方向へ
ですが、条件にとらわれすぎていては、本当に相性の良い相手を見逃すこともあります。まさに私はそうでした。
縁遠くなった理由を振り返ると、10代や20代など若さが大きなアドバンテージとなり、はつらつとした魅力に輝く年代はそれだけでモテる時期だというのに、ほぼ恋愛に興味がありませんでした。
やがて自らの意思を持って35歳から婚活を始めた時には、自分より高収入なことは勿論、できれば性格が良くて、顔も良くて、自分が一人っ子のため相手の男性は次男だとベスト! などと都合のいい条件を決めて出会いを求め、結果約1000人もの男性と婚活することに……。
そもそも好きなアーティストや俳優の作品を聴いたり観たりしていると、私の場合、「こんなにカッコいい人がいるなんて!」「めっちゃ良い作品」と幸せな気分になって大満足。
それだけで満たされた気持ちになって、稀に現実社会で好きになってくれる相手が現れたとしても、いわゆる推しの存在ほど惹かれるものを感じず、まったく興味が持てませんでした。
相手のことはまず容姿から知っていくことが多いですが、心を揺さぶるエンタメ作品に触れた時ほどの感動を現実社会で経験するようなことがそうそうあるわけではありません。
ましてや芸能人のように周りから常に見られることによって磨きがかかり、日頃から人目を引く容姿でいるためにお金をかけられる境遇の一般人はなかなかいません。
つまりドラマチックさに憧れ、面食いだった私は、自分のことは棚に上げて、リアルな恋愛とは遠い方向へと自ら歩いていた時期があったように思います。
「条件とは違ったものの、初対面なのになぜか2人で仲良くしている映像が瞬時にそばに視みえたんです」(写真提供◎photoAC)
気がつくと自分で出会いの幅を狭めている
このような考えではない方でも、自分の好みのタイプや理想とする相手が誰しもあるはず。
ただ、「こういう人じゃないと無理」と出会う前から決めつけていると、それ以外の男性でも実はとても自分に合う相手だった……という“嬉しい誤算”を経験することもなくなります。自分で出会いの幅を狭めてしまうからです。
とはいえ、結婚相手を探すとなると、生活を共にするパートナーとなるわけですから、実際問題として経済力があった方がいい。一部の若い実業家のような方を除き、普通の会社員として考えれば、若ければ若いほどまだそれほど財力はない可能性が高いです。
さらに、年齢が若いと真剣に結婚を考えるよりも、恋愛がメインとなるのは自然なこと。
ということで、以前は私も結婚相手に年下という選択肢をあまり考えていなかったのですが、夫となった人は13歳年下でした。
出会った当時、私よりも年収が低く、まさか結婚相手になるとはまったく思っていませんでした。
ですが、条件とは違ったものの、初対面なのになぜか2人で仲良くしている映像が瞬時にそばに視(み)えたんです。
時々、宇宙からなのか、いつも守ってくれている存在からなのか、思いがけない方法でメッセージが送られてくる時があります。
見えないものはないものだとするタイプの方だと気づかないかもしれませんが、理屈では説明できない見えないものもあると考える方であれば、生きている中で受け取るさまざまなサインに気づくことがあるのではないでしょうか。
決めつけすぎない勇気
私の場合も、夫ただ一人にだけ、それまで出会った多くの男性では起こらなかった、ビジュアルとしてのメッセージが視えたことが鮮烈に心に残り、やはり最終的に恋人から伴侶に。
今では私より年収も高く、家族を支えてくれる頼もしい存在になりました。
もしも出会った時に、「絶対結婚なんて考える年齢じゃないでしょ」とか「年収も低いしちょっとないなあ」などと、当初の条件にこだわりすぎて決めつけていたら、今の幸せはありませんでした。
恋愛や結婚に限らず、仕事でも何でも、決めつけすぎない勇気も、時には必要だと感じます。
※本稿は、『どうしても、結婚したかった。 1000人の男性と出会った私の婚活ラプソディー』(東京ニュース通信社)の一部を再編集したものです。
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