成田山新勝寺の参道は食べ歩き天国だった! 成田出身ライターがすすめる「名物グルメ」10選

2022年5月2日(月)10時48分 食楽web


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 都心から1時間半ほどで行ける千葉県・成田市には、お正月の参拝客数ランキング2位を誇る「成田山新勝寺」があります。お正月のみならず、週末には多くの観光客が訪れますが、その理由は神社巡りだけでなく、参道グルメが楽しめるから。

 江戸時代から門前町として栄えた歴史深き表参道は、当時の面影を残す建物などが点在し、古き良き参道の雰囲気を感じられるような街並みに整えられています。


成田山新勝寺に続く下り坂になったメインの参道

 成田駅前から約800m続く表参道には、150店以上の飲食店や土産物屋が軒を連ねています。ここには成田名物のグルメ、おしゃれなカフェや甘味処などがたくさん。今回は、地元出身ライターが実際に食べ歩いた、地元の人も愛してやまない「名物グルメ」10選をご紹介しましょう。

鰻に蕎麦……おすすめランチ処2選! 手打ち蕎麦が絶品の『そば酒房 ひぐらし』

 成田に着いた頃にはランチタイム。早速、美味しいご飯をと思って足を止めたのが、表参道の入り口にある『そば酒房 ひぐらし』です。手打ち蕎麦が自慢の蕎麦屋で、呑み処としても人気。洒落た風情の店内には、駅のロータリーを眺められるカウンター席などもあり、こじんまりとしていながら居心地の良い空間になっています。


「鰻丼と十割蕎麦セット」1870円

 お昼時だったので、お得なランチセットを頼みました。折角なので成田名物・鰻も食べられる「鰻丼と十割蕎麦セット」を注文。同行した人は「白海老かき揚げ 蕎麦セット」にし、シェアして食べることにしました。

 美味しい手打ち蕎麦を存分に味わうなら、やっぱり“ざる”。細打ち麺は噛むほどに蕎麦粉の風味が香り、歯応えもよし。出汁がきいた上品なつゆが蕎麦の美味しさを引き立てます。


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 鰻丼の鰻は店内で焼いているそうですが、鰻専門店に負けないほどふっくら、柔らか! 名物の鰻をちょっと食べたいというときに、このセットを頼むといいかもしれません。


「白海老かき揚げ 蕎麦セット」1490円

 具沢山なかき揚げってテンションが上がりますよね。白海老や野菜がたくさん入っていて、衣はサクサク。素材本来の美味しさが楽しめました。こちらにはあたたかな蕎麦を注文。関東風ではありますが、出汁が香り、飲み干したくなる味わい深さ。蕎麦もコシがあって、温かい蕎麦ながら絶妙な固さです。時折、かき揚げを浸しながら味わうのがおすすめです。

 メニューを見ると、ワインや日本酒などこだわりのお酒やおつまみ系も充実しているので、夜の呑み処としてもどうぞ。

●SHOP DATA

そば酒房 ひぐらし

住:千葉県成田市花崎町839 2F
営:11:30〜14:00、17:30〜23:00(L.O.22:30)
休:日曜

成田名物「うな重」を味わうならここ! 老舗の風情も楽しめる『川豊(かわとよ)』

 成田は、利根川や印旛沼の川魚が豊富に採れる地域でした。そのため、現在も成田グルメといえば“鰻”といわれるほど、参道には約60店もの鰻店が並んでいます。

 その中でもダントツ人気なのが、明治43年創業の『川豊 本店』。平日の昼時でも1時間待ちになる日も珍しくないほど、客足が途絶えません。表参道に漂う香ばしいにおい、職人が鰻を捌き、丹念に焼きあげる姿を見たら味わずにはいられません。


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 趣のある建物はその昔、「旅籠」として活用されていたもの。1、2階の広い座敷スペースに腰掛け、川魚のつまみが付いたビールや日本酒をいただきながら、「うな重」が出てくるのを待ちます。ちなみにこちらの鰻は、鹿児島県大隅産や愛知県三河産の鰻を主に仕入れているんだとか。


「上うな重」うなぎ1尾3600円(税込)。別途150円で「肝吸い」が付く

 ふっくらとした鰻は箸で切れるほど柔らかく、口の中でほろほろと崩れ、とろける食感。創業から継ぎ足し続けた伝統のタレは上品な甘みとコクがあり、鰻の旨みを引き立てます。これは待つ価値のある逸品。ぜひご当地名物を味わってみてください。

●SHOP INFO

店名:川豊 本店

住:千葉県成田市仲町386
TEL:0476-22-2711
営:10:00〜17:00(L.O.)
休:なし(不定休あり)

成田・表参道の名物はこれ!「甘辛食べ歩きグルメ」5選

 参道にはスイーツや甘味、煎餅など、地元ならではのご当地グルメが目白押し。ここからは成田の表参道で食べ歩き&お土産にぴったりな「名物グルメ」5選をご紹介します。

テレビでも話題の「うなぎぱん」も! 『パン茶屋』の種類豊富なコッペぱん


コッペぱん単体130円、あんバター250円、ピーナッツクリーム300円(税抜)

 テレビなどでも紹介されて、すっかり有名になったお店が『下田康生堂ぱん茶屋』です。こちらでは、ふっくらとしたコッペぱんをカフェスペースで食べたり、テイクアウトすることができます。

 名物は「うなぎぱん」。その他、あんバターや千葉名物・ピーナッツのクリーム、ご飯系のたまごサラダやハムチーズなどもあり。あまりの種類の豊富さに悩んでしまいます。うなぎぱんと揚げぱん以外は、注文後に具材を詰めてくれるという嬉しい心遣い。


600円(税抜)

 実はこちらのお店。参道にある薬局『下田康生堂』の姉妹店で、元は鰻屋だったんだとか。それなら、話題の「うなぎぱん」の味もお墨付きですね。

 お持ち帰りして翌日、電子レンジで30秒ほど温めて食べたら、予想以上の美味しさ。「うなぎぱんって美味しいの?」と不安もよぎったのですが、角煮のような滋味深さを堪能。温めることでふっくらとしたコッペぱんとの相性も抜群です。

 実は具材には、鰻の蒲焼に成田名物・瓜の鉄砲漬けや山椒が混ざっているそう。鰻にパンという異色のコラボを、絶妙な具材で美味しく仕上げているんですね。

 千葉名物を使った「ピーナッツバター」も外せない一つ。こちらも20秒ほど電子レンジで温めたのですが、パンはふわふわ、クリームがとろけて、ピーナッツのカリカリ食感が際立ちました。いつものピーナッツパンでは味わえない旨さ!

●SHOP DATA

下田康生堂ぱん茶屋

住:千葉県成田市上町551
営:9:00〜17:30(イートインは18:00まで、ランチはL.O.14:00)
休:火曜

地元の人が愛する老舗の大判焼き店『金時の甘太郎焼』


120円とリーズナブルなのも嬉しい!

 表参道を歩いてくると左手に見えてくるのが、創業68年の『金時の甘太郎焼』。「あずきあん」と「しろあん」の2種類のみで勝負する大判焼きの名店です。

 北海道の農場で作られた厳選の餡だけを使用。「あずきあん」は自ら栽培した小豆を丁寧に炊いたつぶあん、「しろあん」は生産農家が少ない希少な「大手亡」を使っています。

 こだわりの素材を使っているだけあり、餡の程よい甘さ、舌ざわりの良さに脱帽。ふんわりとした生地と混ざり合い、至福の口溶け感です。お土産に持ち帰ったらちょっと温めて、軽く焼いて食べれば、焼き立ての風味が楽しめますよ。

●SHOP INFO

金時の甘太郎焼

住:千葉県成田市花崎町525
TEL:0476-22-0823
営:9:00〜売り切れまで
休:なし ※7月下旬〜8月末まで休業

牛乳本来のまろやかな甘さがたまらない! 『成田ゆめ牧場』のソフトクリーム


ソフトクリーム 390円

 観光地の食べ歩きに欠かせないひんやりスイーツ。この参道では、成田の観光牧場『成田ゆめ牧場』のソフトクリームがおすすめです。長時間低温殺菌でじっくり仕上げ、原乳の美味しさを楽しめます。

 一口味わえば、牛乳本来の甘みが広がり、コク深いのに後味も喉越しも爽やか。忘れられないアイスクリームの一つに仲間入りするかも!?

●SHOP DATA

成田ゆめ牧場 花崎町店

住:千葉県成田市花崎町839-12
営:10:00〜16:00(土日祝は17:00まで) ※変更あり
休:なし

何これ、ふわかる! 開運祈願のお土産にもおすすめ『林田のおせんべい』

 地元の人は小さな頃からここの煎餅で育つ、と言っても過言じゃないほど、親しまれているお煎餅屋があります。それが成田山新勝寺へ向かう坂の途中にある、創業100年を超える老舗『林田のおせんべい』。

 国産のコシヒカリなどを使い、生地から手作りしたお煎餅は、特製醤油味の「堅焼き」や「みそピーナッツ」味のもの、日々焼生地、良質なもち米を使った「かきもち」など、とにかく多彩です。


その場でいただいたのはネギ味噌味の「串せん」120円。ピリ辛なネギ味噌タレが軽やかなお煎餅がよく合う

 今回選んだのは、著者が小さな頃から食べ親しんできた店頭売上No.1の「福耳柿餅」。見た目からは想像がつかないほど、ふんわりサクサク! 渦巻き状に青のりを入れ込んであるので、甘醤油味にほんのりと青のりが香り、とまらない美味しさです。


一袋 650円(税込)

 見たことのない形、味わいで、『林田のおせんべい』の味を象徴するような美味しさ。福耳を象ったご利益がありそうなお煎餅は、年齢問わず食べれるのも魅力です。

●SHOP DATA

林田のおせんべい

住:千葉県成田市幸町490
営:9:00〜17:00
休:月曜

ごはんが無限に食べられる! 夏〜秋の季節限定漬物「はぐらうり」

 成田の特産品で、お土産としても人気なのが「鉄砲漬け」。白瓜をくり抜き、塩漬けして発酵させた後、しそ巻き唐辛子を入れて醤油とみりんで漬け込んだお漬物です。刻んである鉄砲漬けもあり、お茶漬けやおつまみにもぴったり。

 そんな鉄砲漬け以外に、おすすめしたいお漬物がこちらの「はぐらうり」です。


少し厚めに切って食べるのがおすすめ [食楽web]

 初春から11月くらいまでの季節限定品で、はぐら瓜をさっぱりと浅漬けにし、しそ巻き唐辛子を詰めています。つまり、鉄砲漬けの浅漬け版。あっさりした塩辛い瓜に、ピリッと辛いしそ巻き唐辛子の風味が広がり、ご飯が無限に食べれそうな美味しさです。

 このほかにも、行列ができる焼き団子店『榎屋』もあるのですが、残念ながら当日はお休み。「味噌だれ」がおすすめなので、見つけたらぜひ味ってみてください。

甘味処『三芳家』は、参道気分をゆったり味わえる癒やしの空間


参道の坂道の途中、『川豊』の手前の土産もの店「三芳家」の横を進むと甘味処があります

 食べ歩きや観光に疲れたら、一休みできるカフェや甘味処に立ち寄りたいですよね。著者が必ずと言っていいほど訪れるのが、細い路地の奥に広がる自然豊かな甘味処『三芳家』です。

 庭園のようなテラス席はもちろん、360度自然の息吹を感じられる室内空間にいると、日常から解き放たれるような心地よさを感じます。


「たきあずき(温・冷)」ほうじ茶・漬物付き 850円。プラス500円でこちらの抹茶付きに変更できます

 こちらでぜひ味わってほしいのが「たきあずき」。通常はほうじ茶が付いてくるのですが、今回は抹茶(京都宇治抹茶を使用)に変更しました。あずきは、丹羽産大納言を使い、ふっくらと炊き上げています。

 一粒一粒、粒が立っていて、ほんのりした甘さがたまらない。あずき本来の素朴な美味しさをお茶と共に味わう。時折、添えられた刻み鉄砲漬けを食べると、甘さの中に塩気が混ざり、一層旨みが増します。

 隠れ家のような空間で美味しい甘味を味わう。旅の醍醐味を感じられるひとときを約束してくれます。

●SHOP DATA

三芳家

住:千葉県成田市仲之町386-2
営:10:00〜17:00(L.O.)
休:水曜(正月、5月、9月を除く)

自家焙煎のコーヒー&羊羹でブレイク! コーヒースタンド『HOUEI COFFEE』


成田山新勝寺の総門前を通り過ぎてしばらく直進したところにあります

 やっぱり、美味しいコーヒーが飲みたい……という人には、自家焙煎コーヒーが飲める『HOUEI COFFEE』へ。こちら、駐車場の横に昔からある土産物店「芳栄」に併設されたコーヒースタンド。お煎餅や羊羹などを販売する傍ら、漂ってくるのは芳しいコーヒーの香り。老舗の土産物店とスタイリッシュなコーヒースタンドが入り混ざった、異色の存在です。


「NARITA BLEND」350円。「一口栗蒸しようかん」200円

 注文したのは、「NARITA BLEND」。注文後、一杯つづ丁寧に淹れてくれるコーヒーは程よい苦味とコクがあり、それでいて飲みやすい。お茶請けならぬ、コーヒ請けには「一口栗蒸しようかん」をどうぞ。ようかんの甘さとコーヒーって、こんなにも合うんですね。新しい発見!

 自家焙煎のコーヒー豆は種類も豊富なので、お土産に買って帰るのもおすすめです。

●SHOP DATA

HOUEI COFFEE and STORE 成田山門前店

住:千葉県成田市東町601-2
営:9:00〜17:00
休:なし

旅の締めくくりには、『寅屋』のもつ焼きと旨い一杯を

 成田の駅前に戻ってきて、帰り際に立ち寄ったのが、立ち飲みスタイルのもつ焼き専門店『寅屋』。ここは知る人ぞ知る名店で、美味しいもつ焼きが安く食べられると人気なのです。


「煮込み」330円。レモンサワー とともに

 まずは、サクッと出てくるプリプリの煮込み。ハラミやレバー、シロやスジなど、ジューシーな串焼きは2本330円で食べられます。金曜に訪れたなら、ごま油であえた名物・レバーボイルやハツボイルをいただきましょう。パリッとジューシーな串焼きや煮込みで、サクッと一杯。成田の参道巡りのなんて楽しいことか……。地元出身の人間でもそう思える、充実の小旅行でした。

●SHOP DATA

寅屋 京成店

住:千葉県成田市花崎町816-4
営:15:00〜23:00
休:不定休

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