就活用語の「お祈り」って何?ガクチカ、オヤカク、オワハラ…少子化などの影響も

2024年5月11日(土)12時0分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

2025年卒の学生による就職活動が本格化しています。就活を巡っては、最近「オヤカク」や「オワハラ」といった言葉がたびたびメディアで取り上げられて話題になっています。このような就活にまつわる用語には、就活生以外の人からすると意味がよくわからないものも多いようです。今回は就活生がよく使っている「就活用語」をいくつかご紹介します。

* * * * * * *

ガクチカ


「学生時代に力を入れたこと」の略です。エントリーシートや面接で非常によく聞かれることから、「ガクチカ」という用語として定着しています。

ガクチカの例としては「ゼミ」「サークル」「バイト」「ボランティア」「留学」などが挙げられます。ただし、2020年以降はコロナ禍により学生生活が大きく制限されたことで、ガクチカとして語れるような経験を十分に積めていないという学生も多いようです。

オヤカク


学生に内定を出す前に、企業が保護者に確認を取ることを指します。他にも、保護者向けの入社説明会を実施したり、内定式や入社式に保護者を招待したりする企業もあります。

オヤカクが話題になり始めたのはかなり最近になってからのことです。そのため、「なぜ企業が積極的に親を関与させようとしてくるの?」と疑問に思う人も多いことでしょう。

オヤカクが盛んに行われるようになった背景には、昔よりも親が子どもの就活相談に積極的に乗るようになったことや、少子化により人材確保が難しくなったことなどが関係しています。

オヤカクを行うことで、企業と学生・保護者との間で認識のズレが生じないようにし、内定辞退や入社後すぐに退職してしまうことを防ぐ狙いがあるようです。

「もはや共依存かも? 大学生の娘の成績表をチェックする母〈子離れできない〉」はこちら

オワハラ


「就活終われハラスメント」の略です。内定辞退を防ぐため、企業が内々定を出した学生に対して就活を終えるよう迫ることを指します。

よくあるケースとしては、「内々定承諾書を提出させようとする」「他の企業の選考や内々定をすべて辞退するよう迫る」などが挙げられます。

憲法で定められている「職業選択の自由」を侵害することなどから大いに問題視されており、2023年4月には政府がオワハラを行わないよう経団連などに通達を出しています。

『あなたも「マルハラ」してるかも? 全部わかる?身近なハラスメント10選。SNSでは「大谷ハラスメント」「野球ハラスメント」なども話題に』はこちら

お祈りメール


企業が学生に送る不採用メールのことです。「お祈り」という言葉は、不採用メールに添えられていることが多い「今後のご活躍をお祈りしております」という一言に由来しています。転じて、企業選考に落ちることを「お祈りされる」「祈られる」などと表現することもあります。

また、「お祈り」からさらに派生して、不採用の際に学生へ一切通知を行わないことを「サイレントお祈り(サイレント)」といいます。サイレントお祈りに対して憤りを感じる学生は多く、SNS上では「不誠実」「傷つく」「合否にかかわらず連絡してほしい」といった意見が見られます。

終活


一般的には「人生の最期を迎えるための活動」を指しますが、就活用語としては「就活を終えること」や「就活を終えるための活動」のことをいいます。

「内定を得たので終活した」といった使い方をするほか、入社予定以外の企業に内定辞退の連絡をすることを「終活」と呼ぶこともあります。

「仕事に不満のない若者が転職・副業に積極的な理由とは…会社のことが好きでもキャリアにおける不安に直面している<若手の実態>」はこちら

婦人公論.jp

「就活」をもっと詳しく

「就活」のニュース

「就活」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ