室外機の音がうるさい… 原因に「それだったのか」
2025年5月14日(水)11時0分 grape

※写真はイメージ
春先でも肌寒い日は使うことのある、エアコン。たまに室外機から異音がすることはありませんか。
聞き慣れない音や大きな音がすると「故障かもしれない」と不安になりますよね。
室外機から聞こえる異音や轟音は何が原因なのでしょうか。日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社に聞いてみました。
室外機から出る音、故障を聞き分けるポイントは?
エアコンの室外機から出る音について、同社に聞いたところ、このような回答がありました。
エアコンの運転中は室外機からさまざまな動作音がします。
気温が高い日や低い日は、室温と設定温度の差が大きくなりやすいため、運転にパワーが必要となり、室外機の音が大きくなることがあります。
では、通常の運転音と故障と思われる音を聞き分けることはできないのでしょうか。
『日立ルームエアコン』では、通常の運転音として以下の音が挙げられます。
・カタカタ:電源を入れた時に、室外機の電磁弁が動作する音。
・ジー、カンカンカン:電源を入れた時に、ファンが回転する音。
・シュルシュル:冷媒(※)が配管の中を流れる音。
・サーッ:冷媒が配管の中を流れる音。
・ボコボコ:冷媒が配管の中で空気と一緒に吸い上げられる音。
・プシュー:配管の中で冷媒が、冷房と暖房の流れる方向を切り換える時の弁の音。
※空気中にある熱を運ぶガス。室内機と室外機は2本の配管でつながっており、その中を冷媒が循環する。冷房時は部屋の熱を外に送り、暖房時は外の熱を部屋に送る働きをしている。

室外機の冷媒管
同社によると「上記に該当しない異音や、運転音が急に大きくなり止まらなくなった場合は、室外機になんらかの問題が発生している可能性があります」とのこと。
運転を停止し、お買い上げの販売店または修理相談窓口に点検のご相談をしてください。
また、メーカーや機種によって、発生する異音が違う場合があります。
まずは、ご自宅に設置されているエアコンメーカーのウェブサイトなどをご確認ください。
もし室外機から聞き慣れない音がする場合は、上記を参考に音を聞き分けてみるといいかもしれませんね。
室外機を長持ちさせるためのポイント
次に、室外機を安全かつ大切に使うためのポイントを聞きました。
室外機は屋外に設置されているので、大変汚れやすい状態です。
ほこりやゴミで室外機の吸い込み部分が閉ざされてしまうと、風量の低下や消費電力の増加の原因になります。
定期的に室外機まわりを確認し、室外機の周辺にゴミが溜まっている場合はお手入れをしてください。
定期的にお手入れをすることで省エネの効果が上がり、電気代の節約にもなります。
以下は室外機のお手入れ方法です。
・吸込み口や吹き出し口周辺に、物や草などがある場合は取り除いてください。
・手でとれる範囲で、付着したほこりやゴミを取り除いてください。
・柔らかい布で乾拭きしてください。汚れがひどい時は、水かぬるま湯を含ませた布をよく絞って拭いてください。

※写真はイメージ
お手入れ時の注意点は以下の通りです。
・室外機の背面は、熱交換器のアルミフィンがむき出しになっています。危険ですので、直接触れないでください。
・室外機に直接、水またはお湯をかけないでください。電子部品などの故障の原因になる可能性があります。
・安全のため、天板を外すなどの分解をともなうお手入れはご遠慮ください。
・室外機全体を覆うようなカバーは、エアコンを使用する時には外してください。
エアコンの室外機から異音や轟音が出ている場合でも、音の種類によっては通常の運転音ということがあります。
ただし、故障の可能性もあるため、本記事で紹介した『音』に該当しない場合は、メーカーや販売店の修理相談窓口に連絡しましょう。
[文/大西トタン@dcp・構成/grape編集部]
取材協力日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社