『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』CIAエージェント・ドガ役のグレッグさんインタビュー「葛藤を抱えながらも自分が正しいと思うことを貫く姿勢に共感します」

2025年5月15日(木)12時0分 ガジェット通信

『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』CIAエージェント・ドガ役のグレッグさんインタビュー「葛藤を抱えながらも自分が正しいと思うことを貫く姿勢に共感します」

1996年にスタートし、トム・クルーズが演じるIMFエージェント(秘密スパイ組織「Impossible Mission Force」)のイーサン・ハントを中心に、約30年にわたって不可能なミッションを可能にし続け、世界中から愛されている『ミッション:インポッシブル』シリーズ。その集大成である『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』で、前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』に続き、ブリッグス(シェー・ウィガム)とバディを組み、イーサンを追いかけるCIAエージェント・ドガを演じたグレッグ・ターザン・デイヴィス。ドガは前作とは大きく立場を変え、『ファイナル・レコニング』のストーリーに厚みを持たせている。

大ヒット作『トップガン マーヴェリック』で若手パイロット・コヨーテを演じ、トム・クルーズとの共演も3作目。『ファイナル・レコニング』のこと、厚い友人関係が築かれているというトム・クルーズのこと、また大好きだという日本のアニメのこと、さまざまなことを話してくれた。

——先日『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』を見ましたが、とても興奮しました。

ありがとうございます! 実は僕はまだ見ていないのでネタバレしないでくださいね(笑)。今日のジャパン・プレミアで初めてキャストと一緒に見るんです。どういう内容になっているのか正直ドキドキする部分もありますが、楽しみで待ちきれません。前作の『デッドレコニング PART ONE』のPRのためのワールドツアーが始まる数日前にハリウッドのストライキが起こって残念ながら日本に行けませんでした。トムのたっての願いで『ファイナル・レコニング』のワールドツアーは日本からスタートしました。みんな万感の思いで来日しました。

—— 『ファイナル・レコニング』の脚本を読んだ時はどう思いましたか?

まず「トムが頭がおかしい! クレイジーだ!と思いました(笑)。トムがもし脚本通りにこのスタントをやるのであれば……と想像すると理解できないシーンが多くて。「ちょっと待って! 2台の飛行機が飛んでて、トムはここにいるの?」とか「潜水艦の中でヘルメット無しでどれだけ息を止めてるの?」とか(笑)。

——実際映像を見てもどういうことか理解が追いつかなかったです(笑)。

とても正気とは思えないですよね(笑)。

──(笑)あなたが演じるドガは前作とは立ち位置が大きく変わります。その変化をどう受け止めましたか?

仰る通り、ドガの役割は大きく変化しました。前作のドガは指示通りに動くキャラクターでしたが、かなり人間的に成長したと思っています。自分が正しいと思うことを自分で選択し、自分が判断して動くということを貫きます。その上でイーサン側に付きます。自分にとっては楽しい変化でした。

——前作の時点で今作のドガの展開は知っていたんですか?

知らなかったです。ただ、前作でドガは自分が与えられた任務に対して「この任務は本当に正しいことなのだろうか?」というわずかな疑問を抱いています。種みたいなのが感じられたと思います。その種が今作では膨らみ、「やっぱり自分はこの道を進むべきじゃないんだ」と思って立場を変えたことが今作の脚本を読んだ時に伝わってきて、自分としては「正しい道を選んで良かったな」と思いました。

──今作ではドガの正義感や信念が強く感じられます。そこをどうお芝居に反映させていきましたか?

ドガが自分の倫理観や正義感にもとづいて行動しているということを映画から感じ取ってくれたのならとても嬉しいです。ありがとうございます。そこはまさに自分が一番注力したところでした。立場を大きく変えることはドガにとって苦渋の選択でした。信頼関係を築いてきた相棒のブリッグスと、考えの違いにより袂を分かつことになるのですから。「ブリッグスを裏切りたくない」という気持ちはあるけれど、世界を救うためにはイーサンのチームにつくべきだと自分で判断した。その選択はドガにとってとても辛いものだったと思います。そこも演じる上で意識しました。

▲『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』来日記者会見時の写真

——前作ではトム・クルーズという走りのプロを追い続けたことで筋肉痛に悩まされたとおっしゃっていました。今回はどうでしたか?

(笑)仰る通り、前作では「この人はいつになったら止まるんだろう?」と思うほど、永遠に走り続けるトムを追いかけていたので辛かったです。でも今回はそこまで走るシーンはなかったので、同じような辛さは感じませんでした。ただ格闘のシーンが多く、スタントなしの状態であちこちの壁に叩きつけられたり、もちろん安全なガラスを使ってはいますが、思いっきりガラスにぶつかったり、全身ぼこぼこになりました。でも最後にはその痛みさえ快感に変わってましたね(笑)。

——トム・クルーズとの共演シーンも増えました。改めて感じたことや新たな発見はありましたか?

トムは常にその場その瞬間を生きているタイプの役者です。100%自分が演じる役柄になりきってるので、近くにいるだけで刺激をもらえますし、自分もそういうムードにさせてくれます。共演シーンが増えたことで、改めてカメラが回っていない時の場の雰囲気づくりにも長けている人だなと思いました。多分皆さんが思っている以上にふざけることが多くて、おちゃらけるし、長い待ち時間の時には一緒に歌ったり踊ったりゲームをやったりして楽しい時間を過ごしました。

——『ミッション:インポッシブル』シリーズが約30年の間、世界中で愛されている理由をどう捉えていますか?

このシリーズに限らず、トム・クルーズという人は常に真摯に観客のことを考え、観客の気持ちになって映画を作り続けていると思います。日本の観客、ロシアの観客、ドイツの観客……さまざまな国の観客がこの映画を見てどんなことを感じてくれるだろうか? どうしたらより多くの人を楽しませることができるだろうか? とにかくそれだけを考えて全力で映画を作っている人なので、そのトムの愛は見る側にも伝わると思うんです。だからこそ長い間世界中の人に愛される映画を作ることができるのではないかと思っています。

——『ミッション:インポッシブル』シリーズに参加したことはどんな財産になったと思いますか?

子供の頃からスパイに憧れていたので、撮影中は幽体離脱のように、頭の半分では自分の子供時代に返り、家のソファで飛び跳ねた後、床を転がりながら銃を撃つシーンを演じていました(笑)。「子供の頃やってたあれを今実際やってるんだ!」って思うような非現実的な体験だったんです。子供の頃からの夢がこんなに早く叶ってしまったことに対しての興奮状態が撮影期間中、ずっと続いてましたね。

——もしプライベートでイーサン・ハントのようなチームメイトがいたらどう接しますか?

イーサンのそばにいると身の危険に晒されると思うのでそこは怖いですよね(笑)。でも、実際のトムとは長い付き合いで僕は友人だと思っていますし、彼は本当に素晴らしい人です。そして、自分もなかなかいいやつだと思っているので、仲良くしていたらもしかしたら世界が救えるかもしれない(笑)。

——(笑)日本の映画やアニメで好きな作品はありますか?

日本のアニメは大好きなのでたくさんあります! 『犬夜叉』、『NARUTO』、『ONE PIECE』、『トライガン』、『攻殻機動隊』、『BLUE EYE SAMURAI』『ポケットモンスター』……ピカ、 ピカ、ピカ、ピカチュウ〜!!

——かなりお好きなんですね!

とにかくアニメが好きなんです。あと『星のカービィ』、『僕のヒーローアカデミア』も好きです。犬夜叉の耳がかわいいですよね。子供の頃は自分が犬夜叉だと思い込んでました(笑)。『ドラゴンボール』も好きです。(ポーズ付きで)か〜め〜はめ波!

——ありがとうございます(笑)。

『ドラゴンボール』では何のキャラクターが好きですか?

——私はベジータとピッコロが好きです。

そうなんですね! (ピッコロの真似をしてくれる)。ちなみに僕は孫悟空が好きです。『幽遊白書』や『スプリンガン』や『鋼の錬金術師』も好きですね。何か問題を抱えていて、ちょっとはみ出し者なんだけど、正しい心を持っていて正しいことをやろうとする、そういうキャラクターに惹かれます。『ミッション:インポッシブル』のドガにも通じますよね。葛藤を抱えているけれど自分が正しいと思うことを貫く姿勢に共感します。

写真:『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』来日記者会見時の様子

【インタビュー・執筆】小松香里編集者。音楽・映画・アート等。ご連絡はDMまたは komkaori@gmail〜 までhttps://x.com/komatsukaori_https://www.instagram.com/_komatsukaori/ 

『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』■監督:クリストファー・マッカリー(『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』)■出演:トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、ヴァネッサ・カービー、    イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティエフ、マリエラ・ガリガ、ヘンリー・ツェニー、ホルト・マッキャラニー、    ジャネット・マクティア、ニック・オファーマン、ハンナ・ワディンガム、アンジェラ・バセット、シェー・ウィガム、    グレッグ・ターザン・デイヴィス、チャールズ・パーネル、フレデリック・シュミット

■全米公開:2025年5月23日■原題:Mission: Impossible – The Final Reckoning■配給:東和ピクチャーズ■公式サイト:missionimpossible.jp■公式X:@MImovie_jp■公式Instagram:@missionimpossiblejpn■公式 YouTube:paramountjapan■公式 TikTok:@paramountjapan

■コピーライト:©2024 PARAMOUNT PICTURES.

ガジェット通信

「CIA」をもっと詳しく

「CIA」のニュース

「CIA」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ