診察から薬の受け取りまでマンション内で完結 - 「J:COM オンライン診療」体験会に潜入してみた

2025年5月30日(金)15時12分 マイナビニュース


いつもの薬を出してもらうためだけに通院したり、熱があって病院まで足を運ぶのが辛かったり……。そんなとき、「自宅で診察や服薬指導が受けられたら便利なのに」と思ってしまうことってありますよね。
それを実現するのが、家庭のテレビやスマートフォンの画面で診察を受けられる遠隔医療サービス「J:COM オンライン診療」です。今回、同サービスをさらに一歩進めて“処方薬まで自宅ですぐ受け取れる”スキームが兵庫県宝塚市の分譲マンションにて提供開始されたと聞き、その体験会に潜入してみました。
○自宅でリラックスしながら医師の診察を受けられる
「J:COM オンライン診療」は、家庭で使用しているテレビやスマートフォンの画面上で、医療機関の診察予約や問診、医師による診察、薬剤師による服薬指導などが受けられるサービス。テレビで受診する場合はJ:COMが開発したアプリを搭載したSTB(CATVチューナー機器)とWebカメラを接続することで、スマホで受診する場合は無料の「MY J:COM」アプリをダウンロードすることで利用できます。
テレビでサービスを利用するには、J:COMのエリア内に住んでおり、かつJ:COM LINKまたはIP-STBに加入している必要がありますが、スマホ用の「MY J:COM」アプリはエリア外に住んでいる人でも利用可能。いずれも1回あたり330円(税込、医療費や調剤費などは別途必要)でオンライン診療を受けることができます。
今回のスキームは、同サービスを提供しているJ:COMと、阪急阪神不動産、なの花西日本の3社のタッグにより実現したもので、兵庫県宝塚市の分譲マンション「ジオタワー宝塚 グランレジス[北棟]」にて提供されています。入居者向けアプリ「geo life support」と連携してシームレスに「J:COM オンライン診療」を利用でき、受診時にマンション併設のクリニックモール内にある「なの花薬局」を指定すると、送料の負担なく自宅ポストで処方薬を受け取れるのが大きな特徴です。
○リモコン操作で簡単に診察予約やビデオ通話による診察が可能
体験会は、J:COMの担当者がマンションの入居者とともにテレビを操作しながら、オンライン診療サービスの使い方やメリットなどを説明する形で行われました。
サービス利用までのステップはとても簡単。まず、テレビのホーム画面から「J:COM オンライン診療」を選ぶと、登録ユーザーを選択する画面が表示されます。そこで診療を受けたい人を指定し、予約画面で希望する医療機関や日時を選んだあと、受診理由を入力して処方箋の送付先などを選択。続いて画面の質問にしたがって問診を記入していけば、あっという間に予約が完了します。
予約日時の5分前になると、テレビでほかの番組を観ていたり、テレビを消していたりしても、自動的に「J:COM オンライン診療」の画面が表示されて医療機関とビデオ通話でつながる仕組み。診察が終わるとクレジットカードで決済が行われ、処方箋が指定の薬局に送付されます。
通常であれば、その薬局に直接薬を取りに行くか郵送してもらうことになりますが、今回のスキームではマンション内の「なの花薬局」を指定することで診察後すぐに薬をポストで受け取れるのがポイント。忙しいときや、感染症などが心配で外出を控えたいようなときでも、マンション内で診察から薬の受け取りまでを完結できます。
予約や問診などの入力は基本的に選択式で、すべてテレビのリモコンでできるようになっており、高齢者でも操作しやすいのも特徴です。受診理由や相談内容など文章の記入が求められることもありますが、音声入力が利用できるため、リモコンに向かって話すだけでOK。体験会でも子どもからご年配の方までさまざまな人が試していましたが、音声認識の精度は高く、すべて正確にテキスト化されていました。
ちなみに、初めて受診する際は保険証の登録が必要ですが、テレビに設置されたWebカメラに保険証をかざして撮影するだけですみます。また、医療費助成の受給証書がある場合もWebカメラで撮影して登録することが可能。必要な書類が手元に揃っていれば、テレビの前で受診に必要なすべての手続きが行えるのがとても便利です。
このほか、「J:COM オンライン診療」に対応した医療機関が全国に約700あり、遠方の医療機関に予約を入れて受診できるのもオンラインならではのメリット。自宅の近くでは相談したい診療科が見つからなかったり、忙しくてなかなか時間が取れなかったりする場合には、とくにありがたみを感じそうです。
○実際にオンライン診療を体験した人の感想は……
J:COMによるとオンライン診療の潜在的なニーズは高く、イベントなどで実際の画面を見せながらプレゼンすると9割近くが「ぜひ使ってみたい」と回答するそうです。今回体験会に参加した方たちも、「待ち時間がなく診察を受けられるのがとても便利」と口をそろえて話してくれました。
中学1年生の娘さんと一緒に参加していた女性は、「常備薬をもらうためだけに通院するのは正直、負担がありますよね。インフルエンザなどが流行している時期だと感染も心配ですし。そういっことを気にせずにすむのでありがたいなと思います」と言います。
続けて「娘はアレルギーがあって、その薬をもらうために通院する必要があるのですが、耳鼻科や小児科は混み合うことが多くて。予約していても患者さんの都合などで待ち時間が長くなりがち。中学生だと部活や土曜日の授業などもあって、なかなか時間が作れないので、こういったオンライン診療があると助かります」と語ってくれました。
ご夫婦で参加していた女性は「やはり待ち時間がないのがいいですね。リモコンを使ってスマートテレビと同じ感覚で操作できるのも便利」と、上下左右ボタンと決定ボタンだけで操作できる使い勝手のよさを高く評価。
このほか「待合室で待って、会計のときに待って、お薬を受け取るときに待ってという具合に、二重三重に待つ必要がないのは素晴らしいですね。対面だと先生が(患者の方ではなく)モニターを見ながら説明してくださることが多いのですが、オンライン診療だと正面から向き合うことになるので、より先生とお話しをしている感じがあってすごくよかったです」と語ってくれた女性も。いずれの方もポジティブな評価をしていたのが印象的でした。
なおJ:COMでは、今回のスキームを提供するにあたり、利用希望者には機器の設置から初期設定、操作方法などをスタッフがサポートしているとのこと。導入のハードルが少なく、幅広い世代が安心して簡単に使いはじめられるのもメリットと言えそうです。
現在のところ処方薬の即日ポスト投函にまで対応しているのは「ジオタワー宝塚 グランレジス[北棟]」のみとのことですが、薬局での受け取りや郵送であれば他の住居でも利用可能。気になる方は、スマホ用の「MY J:COM」アプリなどで「J:COM オンライン診療」を試してみてはいかがでしょうか。
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