24年前に発見された「まぼろしの温泉」で町おこし「神石高原温泉」

2018年6月17日(日)7時56分 Jタウンネット

[みみよりライブ5up!−広島ホームテレビ] 2018年6月4日放送の広島HOMEテレビ「みみよりライブ5up!」で、温泉で町を元気にしようと取り組む住民の方々が紹介されました。


それは、神石高原町(じんせきこうげんちょう)にある、旧井関小学校の敷地内に、6月3日にオープンした「神石高原温泉」。


「新・湯治」の考えと合致


この施設は、井関地区の住民有志90人が建設から運営までを行なっています。神石高原温泉利用組合の組合長さんは、「地域の者が自らやることが大切」と言われていました。


源泉は、24年前に発見されたもの。上下水道の整備で掘削調査を行ったところ、偶然見つけたといいます。しかし町では有効活用する手段がなく、いつしか忘れられ、「まぼろしの温泉」と呼ばれるようになりました。


構想から6年かけて、町内外の住民からおよそ4千万円の資金を集め、温泉施設の工事着工にこぎつけました。場所は34年前に廃校となった旧井関小学校の敷地内です。現在、校舎は「学校食堂」と名付けられた給食風の定食が楽しめる飲食スペースとして活用されています。


温泉と合わせて、地域の魅力を発信する場にしようと考えました。資金を節約するために、設計や管理などは組合長さんが担当。できるだけ資金を無駄にしないようにと、できるところは自分たちで行うなど、苦労した部分も多かったといいます。


「ひとりの力は知れている。地域の方が立ち上がってくれたから、今日の日が迎えられた」と組合長さん。


泉質は、ナトリウムイオンや炭酸水素イオンを含む、低張性アルカリ性冷鉱泉。肌をしっとりさせるなど、美肌にも良いそうです。神石高原町の豊かな自然と、新たな温泉の誕生。


環境省が去年7月から推進している、「新・湯治」という提言に合致しているそうです。「新・湯治」とは、温泉を含めて地域資源をより楽しむことで、心身ともにリフレッシュすることや、温泉地のにぎわいを創出することを目的としています。


神石高原温泉は木造平屋建てで約100平方メートル。湯船もそれほど大きいわけではありませんが、地域住民の手作りの温かさに触れることができる新しいスポットとして、これから多くの人にその良さが伝わって欲しいですね。(ライター・石田こよみ)

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