大阪・裏なんばの心霊スポットを宗教専門家が紹介！ 殺人犯が串刺しになったホテル、千日デパートビル火災、幽霊が出る味園ビルのバー

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　天下の台所といわれる大阪なんば千日前。1500年前から栄える商都の賑わいに、ひそかに人ならざるものが蠢いているという。

——大阪の心霊スポットですか？

神ノ國ヲ：今日は大阪でいうミナミについて話しましょう。千日デパートビル火災は、死者118人、負傷者80名以上を出した戦後日本における記録的大惨事です。1972年、昭和47年5月13日の出来事です。有名な話ですが、いまでもデパートビル跡地を受け継いだ店舗などには、幽霊の噂が絶えませんし、少々霊感のある人がいくと目まいがする、声がきこえるといわれます。

　また、当時の面影をのこす商店街の看板を「下から見上げると何かが見える」という報告も多数上がっています。知人の霊能者らの間でも有名な話です。しかし、世界有数の繁華街でもありますから、死者よりも生者の欲望が強い場所でもあります。あまり気にせず、楽しく食べて飲み、買い物をするのが一番だと思います。何しろ都会のド真ん中なので、いちいち気にしていられませんから。

——今日は気にしていきましょう(笑)。殺人犯が飛び降りて串刺しになったホテルがあるという噂を聞いたことがあるのですが……。

神ノ國ヲ：こちらは現在、飲食店街として有名になった「裏なんば」あたりにある某ホテルですね。ある男がホテルに女子大生を誘い込み、殺害して逮捕された。懲役後、あろうことか殺人犯は、同じホテルの同じ部屋に女性をコトバ巧み連れ込んで殺害しようとした。しかし女性が隙をみて逃げ出した。通報され、外も騒がしくなっている。これでは再度逮捕されてしまう、と絶望した男は、何を血迷ったかホテルの高層階の窓をやぶって、そこから逃げようとして飛び降りた。結果どうなったと思いますか？　殺人犯は、コインパーキングの柵に刺さって死んだんですよ。いまはその駐車場も無くなっていますから、どことはわかりにくいですが、住民の皆さんにはよく知られた話です。ガチの事故物件どころかオカルト事件、因果応報ですよ。さすがに警察もドン引きしたらしいです。

——裏なんばには有名な幽霊ビルもありますよね？

神ノ國ヲ：あくまで噂ですよ。味園ビルといって、大阪のサブカルを代表する飲食店街があります。1956年に建設された昭和モダンな美しい建物です。保全されて残れば歴史的建造物にもなるでしょうし、大阪の生ける文化遺産ともいえる場所ですが、どうやら、そこのとあるバーに幽霊がでるという噂がありました。

　ところが、最近そちらのビルの中に、葬儀用祭壇を常設しているバーが出来たんです。そのせいか、味園ビル全体で幽霊騒ぎも無くなったという話もあります。

　もっとも大阪は、日本最後の商都といってもよいくらい栄えている街ですし、幾多の事件事故、数多の死者と屍と一緒に発展してきた土地でもありますから、いまさら一カ所に絞って、ここが心霊スポットだ！　というのは、ナンセンスかもしれません。ただ千日前のデパート跡地付近や味園ビルは、大変賑やかで楽しい場所ですから、ぜひショッピングに出かけてみてください。人出も多いですから、人間とそうでないものの区別は、ほとんどつかないかもしれませんね（笑）。