安楽死ジェットコースターのイメージ映像が怖すぎる! 多幸感に包まれながら死ぬまで

2023年9月5日(火)7時0分 tocana

 実際に作るのかどうかはさておき、設計自体は完了している「安楽死ジェットコースター」は実際はどんな乗り心地なのか。スリルと興奮の後に乗客を死へと誘う不気味過ぎるアトラクションのシミュレーション解説動画がアップされている——。


「安楽死ジェットコースター」の解説動画が登場

 なるべく苦しまずに死を迎えたいものではあるが、乗れば100パーセント安楽死に導かれるという「安楽死ジェットコースター(euthanasia rollercoaster)」のコンセプトを2010年に発表して注目を集めたのがリトアニアのユリアナス・ウロボナス氏だ。


 ウルボナス氏によると、この恐ろしい乗り物は「優雅さと高揚感」に包まれながら「人間の命を奪う」ように設計されているという。


 このアイデアはコースターの乗客が一連のループを経験し、進行するにつれてループがどんどん小さくなって強いG(重力加速度)が持続してある時点で意識を失い、最終的には死に至るというものだ。


 2021年まではこの乗り物が建設された場合に実際に何が起こるかは図と言葉でしか説明されていなかった。しかし昨今はTikTokerなどによって、この架空の乗り物のリアルなシミュレーション動画が独自に作成されている。


 動画では次のように説明されている。


「列車は頂点から斜面を急降下し、時速360キロの速度で駆け下ります。」


「最初の500メートルの落下の後、トラックは平坦になり、連続7回のきりもみ回転のうちの最初の回転が始まります。そして、これが致命的な部分です。」


「列車がこれら7回の回転をすべて通過するには60秒かかります。60秒間の体験全体を通じて乗客全員に10Gの負荷を維持するために、各反転の直径は徐々に小さくなっていきます。」



視野狭窄から“ブラックアウト”へ

 スリルと興奮に加え、乗客の身体に10Gの負荷がかかり続けるのだ。一説では10Gは高速道路を走行中に壁などに正面衝突した際の衝撃に匹敵するという。あまりにも危険過ぎる10Gの影響についてビデオは次のように説明している。


「低酸素脳症の症状が徐々に悪化し始めます。つまり血液が身体の下部に流れ込み、脳が生き残るために十分な酸素を摂取できなくなります。」


「(そのことに)最初に気づくのは、視界が灰色になっていくことであり、それが徐々に“トンネル視野”に変わっていきます。」


 トンネル視野(tunnel vision)とは、視野がトンネル化して中心部分しか見えなくなってしまう現象で、文字通りの視野狭窄の状態である。


 2013年アップデート新技術賞を受賞したこのプロジェクトは2010年に発表されて以来「ユニークなメディア現象」として注目されている。


 ウルボナス氏のウェブサイトでは「コースターのコースに乗ると、乗客は多幸感からスリル、トンネル視野から意識喪失、そして最終的には死に至るまで、さまざまなユニークな体験を引き起こす一連の集中的な動作要素にさらされます」と説明している。乗り込めば次から次へとユニークな体験が待っているというのだ。


「そこからブラックアウトが始まり、最終的には意識を失い、死に至ります。」(ウルボナス氏)


 現在ウロボナス氏は遊園地のディレクターの任に就いていて、いくつかの新しい遊戯系乗り物の設計に取り組んでいるといわれている。


 まさか安楽死ジェットコースターが遊園地の乗り物になることはないだろうが、近い将来にウロボナス氏がどのようなアトラクションを発表するのか興味深い。



参考:「LAD Bible」ほか

tocana

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