【飲酒】不健康になる前の “脅し”の表現

2022年10月26日(水)20時30分 ココカラネクスト

嘔吐の苦しさに苛まれるアルコールの量です・・・とか

 市販されているアルコール飲料。1缶やボトル1本にアルコールがどのくらい含まれているか?国の「アルコール健康障害対策推進基本計画」に合わせて、酒類業界もお酒に含まれるアルコールについて、「パーセント」や「度」の表示から【グラム単位】に変更するように調整しています。

 体に有害なアルコールの摂取量を明確にするためとはいえ、果たして分かり易い単位でしょうか?そしてこの表記変更が健康の維持・増進につながる役割として、有効な改善なのでしょうか?

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 世の中の様々なものに標準・目安があります。それを単位で表す場合があります。私は降水量の目安で「m(ミリ)」が体感的に分かりません。天気予報や気象情報で「1時間に○○ミリという記録的な雨が・・・」と解説されても、きっとたくさんの雨が降るなのだろうな・・・と何となくぼんやりとしか思えません。解説者の感情が籠った語気の強さの方が、よっぽど説得力があったりします。

気象庁のWebサイトに興味深い一覧表があります。(※)

 雨の強さと降り方の表現が公表されています。1時間の雨量(ミリ)によって、人が受けるイメージです。警戒感をよりリアルなものとして伝えてくれると思います。

・ザーザーと降る。
・どしゃ降り。
・バケツをひっくり返したように降る。
・滝のように降る。
・息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感する。

 ​身に覚えのある表現で受け入れやすいと思いませんか?

 飲酒常習者(いわゆる酒飲み)に脅しを掛ける方法。既にたばこのパッケージでは採用されています。けどまだまだ手ぬるいです。

 お酒に含まれるアルコール含有量をグラム表示する方向で調整に入っています。だけどグラム表示にしたところでどうでしょうかねぇ?今記載されている、「飲み過ぎには注意しましょう。」も甘いのです。飲む人には何にも届いていません。身につまされることはないでしょう。要するにアルコールの危険性を、もっと具体的に訴え掛けるのです。

 果たして今のままで良いのだろうか!?と、不健康な嗜好に走っている人たちが自らを省みる、より確かな切っ掛けを与えるべきです。

 グラム表示するのなら、その数値によってどれほど身体に影響を及ぼすのか?行動能力が落ち、認知力低下のレベルはいかばかりなのかを身につまされるようにするのがよい。身体能力が減衰して、結果として健康が損なわれるであろう、具体的な増悪事象を併記するのです。個人差はありますが、「××グラムのアルコールはまっすぐ歩けなくなる可能性があります。」とか、「△△グラムのアルコールは記憶力を著しく低下させる潜在性があります。」さらに、「アルコールは感染症による合併症を引き起こす、生活習慣病のリスクを高めてしまう可能性があります。」等のように。

 “脅し”の表現による心理的抑制効果。

 節酒や断酒に向かわせる、健康のための予防手段なのかも知れません。

【出典】
(※)気象庁Webサイト 雨の強さと降り方

[文:健康わくわくサイト]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 〜 免疫検査を通しての患者様への想い 〜 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。

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