大阪で1日2万本売れる! 昭和23年創業『喜八洲総本舗』の「みたらし団子」が愛される理由

2023年10月28日(土)10時47分 食楽web


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●1日2万本売れる『喜八洲総本舗』の「みたらし団子」。大阪人を魅了するその秘密を探ってきた。

 大阪土産といえば、たこ焼きや豚まん、チーズケーキなどが有名ですが、それと並ぶぐらいメジャーなのが『喜八洲総本舗(きやすそうほんぽ)』の「みたらし団子」です。

『喜八洲総本舗』は、昭和23年創業の大阪を代表する老舗和菓子店。酒饅頭や花ぼた餅、きんつばなど、約40種類以上の和菓子を取り揃えています。


喜八洲総本舗 本店

 注文を受けてからその場で炙る一番人気の「みたらし団子」は、多い時で1日2万本売れることもあるんだとか。テレビ番組「秘密のケンミンSHOW」では、大阪府民が熱愛するスイーツとして紹介されていました。

 大阪・十三(じゅうそう)駅から徒歩一分の場所にある本店には、いつも列ができています。大阪人の胃袋をがっつり掴んで離さない名物を味わってみましょう。

行列ができる喜八洲総本舗の「みたらし団子」は焼き加減を選べる!

「みたらし団子」は、焼鳥のねぎまのような形をしているのが特徴。円筒状にすることで炙った時に焦げ目がつきやすく、タレの絡みがよくなるそうです。

 注文するとその場で焼き上げてくれるのですが、なんと焼き加減を「コゲ少なめ、コゲ普通、コゲ多め、コゲコゲ」の4種類から選べるんです。このシステムは、お客さんから「ちょっとコゲ多めして」と頼まれたことからはじまったんだとか。

 コゲ多めにすると、時間が経つにつれてタレが苦くなってしまうので、お土産に持ち帰るなら「コゲ普通」を選ぶのがおすすめ。しっかり焼いてほしい場合は、出来立てをその場で食べましょう。店内にはちょっとしたイートインスペースがあり、「みたらし団子」は1本から購入できます。

 今回は持ち帰って自宅でゆっくりいただくことに。5本入り(540円)を注文すると、ものすごいスピードでお団子を炙り、タレにドボンとつけて箱に詰めてくれました。回転が早いので、列ができていても待ち時間は少なめ。こんがりと焼き上がっていく様子と無駄のない手捌きは、見ているだけで楽しめます。

何本でも食べられる上品な味わい


540円

 箱を開けると、ツヤツヤのお団子がきれいに並んでいます。その下には、これでもかというほどタレがたっぷり。コゲの香ばしさとタレの香りに食欲をそそられます。

 そのまま食べても美味しいですが、冷めて硬くなってしまった場合は電子レンジで温めるのがおすすめ。加熱時間の目安は1本につき10秒、5本で30秒です。


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 円筒状のお団子はもっちりとやわらかい食感で、お米の風味をしっかりと感じられます。コゲのほろ苦さと香ばしさが口の中にふわっと広がり、甘じょっぱいタレと相性抜群!

 タレには、北海道産の昆布でとった出汁と香川県産たまり醤油、白ざら糖が使われているんだとか。「出汁文化」が発達している大阪ならではの味付けです。

 しょうゆと昆布出汁の旨みが効いていて、甘さと塩味のバランスが絶妙。上品な甘さで何本でも食べられます。温かい緑茶と一緒に食べると、日本人で良かった……と思える素朴な味わいです。

タレを一滴残さずいただくのが大阪人流

 もったいない精神が強い大阪人は、箱にたっぷりと入ったタレを一滴も無駄にしません。出汁が効いた甘辛いタレは、バニラアイスにかけたり、照り焼きに使ったりと、いろいろな活用法があるんです。

 いまの時期、特におすすめしたいのが、さつまいもに絡めて大学いも風アレンジ。乱切りにしたさつまいもを電子レンジで加熱して、タレを絡めれば完成です。ホクホクとしたさつまいもと甘じょっぱさが相性抜群です。

  一つで二度楽しめるお得感も、大阪人に愛される理由なのかもしれません。

調査結果

 大阪で70年以上愛される和菓子店『喜八洲総本舗』。一番人気の「みたらし団子」は、特徴的な形と選べる焼き加減、出汁が効いたタレが魅力の逸品でした。伊丹空港や新大阪駅にも店舗があるので、大阪を訪れた際はぜひ食べてみてください。

(撮影・文◎安達春香)

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