eスポーツ施設「eスタジアム」出席認定制度対象施設に

南海電鉄グループのeスタジアムは、2024年8月にオープンした「eスタジアムなんば本店」を、eスポーツを通じた教育の場として活用する取組みを開始した。この施設は、ゲームクリエイタースクールを併設し、WEB3.0時代に必要な知識を学べる場として展開されている。

　この取組みは、不登校を経験した生徒を対象にした「学びの多様化学校」（旧不登校特例校）として、4月に開校した大阪市立心和中学校との共同施策。心和中学校は、不登校を経験した生徒を対象にした「学びの多様化学校」として、ICT教育などの特別カリキュラムを提供している。eスタジアムなんば本店は、出席認定制度の対象施設として採用された。同店で実施される課外学習に参加すると、出席日数として認定されることから、義務教育課程における子どもたちの選択の自由が実現されるという。

　10月17日に実施した1回目の授業では、eスポーツに関連するデジタル技術やWEB3.0についての講義が行われた。生徒たちは、オリンピックeスポーツシリーズで採用された「射撃競技（e shooting）」の要素を体験し、デジタル空間上でのアバター操作を競う新たな競技性を学んだ。また、協力型アクションパズルゲーム「PICO PARK2」を通じて、コミュニケーションの活性化や調整力を学ぶことを目的とした活動も行われた。生徒たちは意欲的に参加し、eスポーツのデジタルコミュニケーションツールとしての力を実感したという。

　心和中学校の盛岡栄市校長は、「自分の興味をもった事に挑戦してみようという思いを持つことは、不登校を経験した生徒にとって大変重要です。このようなチャンスを与えていただき大変感謝しています。」と述べ、eスタジアムの取組みに感謝の意を示した。今後もeスタジアムは、心和中学校と連携を強化し、eスポーツを通じて子供たちの可能性を広げる環境づくりに努めるとしている。