【紅白歌合戦】「紅組」「白組」を超越した構成を練るNHKにとって最大のキーパーソンとは?
2021年11月17日(水)8時0分 tocana
大晦日の風物詩「第72回 NHK紅白歌合戦」の司会を大泉洋、川口春奈、和久田麻由子アナウンサーが務めると発表になった。これまで「紅組司会」「白組司会」「総合司会」と区別してきたが、それらを撤廃し「司会」に統一した。男女で分けることが時代にそぐわないということから、このような決断を下した。出場歌手に関しては例年通り「紅組」「白組」に分かれて勝敗を争うことになるが、あの歌手の動向に注目が集まっている。
「今年最後の夜を彩りたい」「多様な価値観を認め合おう」という思いを込め、番組テーマを「Colorful〜カラフル〜」とした。「女性は紅、男性は白というのはジェンダー平等の観点からまったくそぐわない価値観。 局内からもさすがにおかしいという声が噴出し、とりあえず司会から変えることにした」(NHK関係者)
とはいえ、出場歌手の「紅組」「白組」という呼称は残ると発表されている。そこは紅白には長い歴史があり、いきなり全てを変えるのは難しいという判断があったからだ。「紅白を男女別ではなく、 男女混合にする案も出ている」(前同)というが、現時点ではまだ詳細を揉んでいる最中とのことだ。
ジェンダーレス紅白で、大きな役割を担うことになるのが氷川だ。2年前の紅白出場前にも自身の演出に関して「紅組のような白組のような」と話していた。NHKよりもずっと前から、男女が紅白に分かれて競うことへの違和感を訴えていたのだ。
「番組テーマは多様性を呼びかけるカラフル。その象徴として氷川が紅組白組を超越した存在として出場するのは? という話が出ている。たとえ男女混合にしたとはいえ、いずれは紅組白組というくくりを無くさなければならないと考えているNHKにとって、どちらの組にも属さない氷川を出すことで将来の布石になる」(レコード会社関係者)。歌合戦形式にこだわる関係者はまだ多いとはいえ、そう遠くないうちに変化することも必要だ。その旗振り役として氷川は打ってつけなのだ。
昭和から平成にかけて紅白の歴史を築いてきた大ベテランたちが次々と去っている。今年も五木ひろしが不出場を宣言した。ここ最近は日に日にジェンダーレス化が進む氷川は、令和紅白の新たな象徴となるかもしれない。