「食べられるテトラポッド」が北海道にあった なぜお菓子に?考案の販売店に聞くと...
2020年11月28日(土)11時0分 Jタウンネット
港に行くと、よく目にする「消波ブロック」。
その形をしたユニークな和菓子がツイッターで話題になっている。

これは北海道留萌(るもい)市にある「千成家(せんなりや)」の「テトラポット」というお菓子。
消波ブロックの中でも形が特徴的な不動テトラ(東京都中央区)製の「テトラポッド」の形をしている。なんとも奇抜なモチーフのお菓子である。
千成家のウェブサイトによれば、この「テトラポット」は同店を代表する銘菓の一つで、「黄身餡にバター、レモンの豊かな風味」が特徴とのことだった。
このユニークなお菓子に、ツイッターでは
「コレ最強!欲しい!欲しすぎる!!」
「なかなかシュールな和菓子であるw」
「いい味出してる...」
「鼻にも見える」
といった反応が寄せられている。
それにしても、この「テトラポット」はどのようにして誕生したのだろうか。
Jタウンネットは2020年11月26日、千成家を取材し、長内敬憲代表取締役社長に話を聞いた。
「テトラポッドを見ながら食べる方も」
長内社長によれば、このお菓子の販売を始めたのは45年以上も前のことだそう。販売の経緯については、
「今は亡き先々代の社長が販売を始めたと聞いていますが、昔のことなので詳しくは私も知らないんです。ただ、留萌は日本三大波濤に数えられているほど、高い波が来るところなので昭和のはじめごろからこの消波ブロック、テトラポッドが使われています。それで、留萌を象徴するものとして、お菓子にしたのではないかと思います」
と説明する。

この商品は、千成家の店舗だけでなく地元のアンテナショップにも置かれているとのことで、その珍しい形からお土産に購入していく人も多いそうだ。また、消波ブロックファンからの人気も根強いようである。
「中には、うちでこの『テトラポット』を買って、実際に港でテトラポッドを見ながら食べる、という楽しみ方をしているお客様もいらっしゃるようです。他にも、テトラポッドを制作していらっしゃる不動テトラの社員さんがうちのお菓子を買っていかれたりすることもありますね」(長内社長)
なお、個別での販売は店舗のみ。箱入りはそれぞれ5個入り(税込830円)と10個入り(税込1420円)があり、店舗に電話をすれば地方発送もしてもらえるとのことだった。
最後に今回、商品がツイッターで話題となったことについての感想を尋ねると......。
「話題にしていただけるのは有難いです。
留萌には様々な大きさのテトラポッドがあり、運がよければテトラポッドを作っている様子も見られることもあります。ぜひ留萌のテトラポッドを見ながら『テトラポット』を食べていただければと思います」
とのことだった。