睡眠トラブルを抱える人の半数以上が「頭痛」も経験、その関係は
2024年12月23日(月)12時42分 マイナビニュース
大正製薬は12月19日、健康に関する生活者調査の結果を発表した。調査は2024年9月23日〜9月30日、全国の10代後半〜60代の男女11,352人を対象にインターネットで行われた。
○直近1年間に睡眠トラブルを経験した人は約4人に1人
調査では、直近1年間に感じた身体の不調について、全体の23.3%の人が「睡眠トラブル(眠りが浅い、寝つきが悪い、朝早く目覚める)」を選択しており(複数回答)、約4人に1人が睡眠トラブルを経験していることが分かった。また、睡眠トラブルを経験した人は「ストレス、イライラ」「気力がわかない、気分がふさぐ、だるい(倦怠感)」「頭痛、片頭痛」などの症状も経験していることが分かった。
○睡眠不足は頭痛の誘因にもなる
同調査では以下のように解説している。
睡眠は、健康増進・維持に不可欠な休養活動だが、日本人の睡眠時間は他国に比べて短く、健康課題となっている。睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、頭痛などのさまざまな健康上の問題を引き起こす。頭痛は、ストレスや天候変化などをきっかけとして起こることが知られているが、睡眠不足も誘因の1つ。
睡眠と片頭痛の関係を調べた研究によると、片頭痛患者の半数以上が寝つきが悪いなどの睡眠トラブルを抱えていることや、睡眠時間が短い人(6時間以下)は通常の人(6〜8時間)よりも片頭痛の頻度や強さなど重症度が高いことが報告されている。
睡眠と片頭痛のメカニズムには共通点があり、脳における睡眠と覚醒を調節する経路と、痛みを伝達する経路が一部重なっていることから、それらが複雑に関与することで睡眠不足などをきっかけに片頭痛が起こると考えられる。
また、片頭痛以外の頭痛においても、不眠症状のある人の方が有病率が高く、頭痛の頻度や強さなどの症状が重度であることが報告されている。
このように、睡眠不足は頭痛の発生リスクや重症度を高める可能性があることから、頭痛もちの人は、適切な睡眠をとることがより一層重要であると考えられる。
○生活リズムを整え、適切な睡眠を
睡眠不足による頭痛に悩んだ経験のある人は、生活リズムを整えて、適切な睡眠をとることを心がけたい。ぬるめのお風呂でゆっくり入浴したり、寝室をリラックスできる照明にしたりすることも、よりよい入眠に有効だという。年末は何かと忙しく、生活リズムの乱れなどで睡眠不足となり頭痛が起こってしまうことも。つらい頭痛の時は、用法用量を守り、解熱鎮痛薬を服用するのも手段の1つとなる。