消えた実力派女優4人! あの人気女優たちはなぜTVを去ったのか?

2020年12月26日(土)7時0分 tocana


 毎年、感心させられる実力派女優が現れる。今年は、二階堂ふみのNHK連続テレビ小説「エール」での演技に感服した。連続テレビ小説、通称朝ドラは主人公の半生記を描くことが多いため、若手俳優は齢を重ねた演技を迫られる。主人公の妻役だった二階堂は、役柄が加齢していくとセリフに吐息を混ぜて、“おばちゃん感”を演出していたのである。名演技であった。
その卓越した演技で、かつてから一目置かれていた二階堂は、2020年は「エール」のほかにも2本の出演映画が公開された。12月31日にはNHK紅白歌合戦の紅組司会を務める予定だ。今後の活躍も期待される。


 二階堂と同い年の千眼美子(旧芸名:清水富美加)も名優である。2017年の幸福の科学出家と芸能界引退報道で第一線からは退いたが、それまでの活動は目を見張るものがあった。


 千眼はドラマ「仮面ライダーフォーゼ」(テレビ朝日系)やNHK連続テレビ小説「まれ」で知名度を上げているが、コント番組「SICKS〜みんながみんな、何かの病気〜」(テレビ東京系)などで、コメディエンヌとしての才能も開花させつつあった。現在も幸福の科学出版製作の映画などに出演しているが、地上波ドラマや大手配給会社の映画出演は今後も難しいだろう。


 もう一世代前だと、満島ひかりが実力派女優として名を馳せていた。映画『愛のむきだし』や「モテキ」(テレビ東京、映画)、「Woman」(日本テレビ系)など、ある種狂気的ともいえる抜群の演技力で人の心をつかんで離さなかった。


 しかし、今年は映画公開もテレビ出演もなかった。満島は2018年に事務所から独立した後にゴシップ報道が相次いだ。2022年にNetflix配信予定の「First Love 初恋」に主演するが、それ以外の出演情報は見当たらない。


 満島と同世代の堀北真希は、俳優・山本耕史との結婚を機に芸能界をすっぱりと辞めた。堀北は「野ブタ。をプロデュース」(日本テレビ系)でヒロインを演じてブレイク。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞新人賞を受賞し、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」でヒロインを演じると一気に国民的女優へとステップアップした。


 二階堂や千眼、満島とは違い、透明感のある稀有な女優だった。演技の主張力が感じさせないものの芯の強い役柄が多かった。そのため、主役級の役柄を担当することが多かった。実力派女優といっても過言ではない女優だったと思う。


 もう一世代前だが、堀北のような透明感のある女優というと、桜井幸子もその一人としてあげられる。主に90年代に活躍した桜井は、野島伸司脚本作品ドラマ「高校教師」「人間・失格〜たとえばぼくが死んだら」「未成年」(いずれもTBS系)などに出演。波乱万丈のドラマ作品の中でどっしりと構えつつ、しなやかな女性像を描き切っていた。しかし、2009年に人知れず芸能界引退を表明した。その辞め方までも彼女らしさを感じさせるものだった。


 二階堂のように順風満帆な女優が活躍している一方、実力派であったにも関わらず、第一線から消えてしまった女優は数多い。結婚や出産、育児。女優業としても事務所移籍や独立。さまざまな理由で第一線から外れてしまう。これは女性のライフステージの変化の多さからであろうか。齢を重ねた上での演技を見たくなる実力派女優は多い。持続可能な女優業の実現には、数々の障壁が存在する。

tocana

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