日本酒のプロが厳選! 2023年の正月三が日に飲みたい「絶品日本酒」5選

2022年12月29日(木)10時50分 食楽web


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●2023年の三が日に飲みたい日本酒を調査。“ダラダラ飲み”にぴったりな日本酒をプロに聞いてみた

 あと2日で2023年を迎えます。猛威を振るった新型コロナも徐々に落ち着いたとはいえ、やっぱり三が日はのんびり自宅や親戚の家で過ごす予定、という人も多いのでは? そこで今回は、三が日におせちやオードブルを囲みながら、家族や親戚と日本酒を酌み交わすのにぴったりな日本酒をご紹介しましょう。

 選んでくれたのは、全国100種類以上の日本酒が試飲できる日本酒専門店『名酒センター』の取締役を務めるまさに日本酒のプロ・今正光(こん・まさみつ)さんです。

2023年にプロが推す日本酒はコレだ!


日本酒専門店『名酒センター』の取締役で、全国各地の日本酒に精通する今正光(こん・まさみつ)さん

 まずは2022年の日本酒業界の動向についてお伺いしました。

「2022年は、コロナによる規制が緩和され、日本酒好きの海外のお客さんの増加し、飲食店でのお酒提供も再開。よって出荷量・販売量は戻りつつあると感じています。しかし、地方の大きいお祭りが中止になっていることも多く、地元向けの地酒の需要はこれから回復が望まれる状況だと思います」(今さん)

 今さんによれば、いまはまだ各酒造メーカーがお酒をつくり過ぎないよう、バランス調整中ではあるものの、このまま緩和が続けば、2〜3年でコロナ前の水準に回復するのではないかと、明るい見通しも語ってくれました。

 今さんが今回セレクトしてくれた日本酒のテーマは、“三が日にコタツでダラダラ飲める日本酒”。というわけで、さっそく逸品をご紹介していきましょう!

最高精米で造られた優雅で力強い日本酒「千代むすび 純米大吟醸 強力30」


「千代むすび 純米大吟醸 強力30」1杯1000円、720ml 5500円

 トップバッターは、今回ご紹介する中で一番の高級酒「千代むすび 純米大吟醸 強力30」。鳥取県に蔵を構える『千代むすび酒造』が造る日本酒です。「30」という番号が付いているのは、60%、50%、40%、30%と、米の磨き具合を数字で表記する強力シリーズの一つだから。30ということは、シリーズで最もお米に磨きをかけて造られている日本酒ということです。

「ワインングラスで香りを楽しんでもいいですし、ゴツめの焼きものでじっくり味わうのも良い、酒器を選ばない洗練された味わいの日本酒です。香りの良さは言うに及ばず、味も普通の純米大吟醸よりしっかりめ。おつまみと一緒に、というよりも、これ単体でじっくり味わってもらいたいですね。さらに名前も“強く千代に結ばれる”という、とても縁起の良い名前なので、正月のお年賀に渡しても喜ばれる縁起の良い日本酒です」(今さん)

 しっかりした旨みに、上品な酸味が特徴の剛力というお米を、30%磨いた大吟醸。繊細な味と厚みが光る贅沢な逸品です。

新酒らしい香りに米の旨さを併せ持つ「しぼりたて純米吟醸 末廣」


「しぼりたて純米吟醸 末廣」1杯400円、720ml 1540円

 次は、福島県の『末廣酒造』の「しぼりたて純米吟醸 末廣」。新酒特有のメロンような香りに、末廣らしいバナナ系の香りが重なり、非常にフルーティーな純米吟醸です。新酒でありながらアルコール度数が15度と控えめで飲みやすく、搾りたての良さと落ち着きを併せ持った家でダラダラ飲むのに最高の日本酒です。

「繊細な味わいで、吟醸らしい香りもあるので、鯛など白身魚の塩焼きや、水ダコの薄造りなど、素材の味を楽しむ料理と相性が良いと思います。お正月のちょっと良い食材に合わせたい日本酒です」(今さん)

 搾りたてのお酒といえば、基本的にとろみがあってガツンとインパクトの強いお酒が多いですが、こちらはガツンとし過ぎず、麗しさを残しているのも特徴です。

軽快でクセになる程よい甘みが最高!「にごり生酒 四季桜 冬の華」


「にごり生酒 四季桜 冬の華」1杯300円、720ml 1210円

 こちらは冬らしい新酒「にごり生酒 四季桜 冬の華」。栃木県『宇都宮酒造』が手掛ける日本酒です。酒米ではないお米「とちぎの星」で造られた濁り酒で、上品な淡い甘みが特徴です。

「デザート的に楽しむのもいいがですが、主張が弱くなく、甘過ぎない日本酒なので、味がはっきりしている味噌系の鍋との相性が抜群だと思います」(今さん)

 とてもミルキーな味で、口当たりがよく、発泡感とにごり感もしっかりありつつ喉越しも◎。スルスルと入っていく日本酒です。

名酒蔵が令和世代に贈る新時代の日本酒「越乃寒梅 純米吟醸 浹(Amane)」


「越乃寒梅 純米吟醸 浹(Amane)」1杯350円、720ml 1760円

 新潟県の『石本酒造』が造る「越乃寒梅」といえば、1960年代に巻き起こった地酒ブームに火を着けた銘酒中の銘酒。そして2022年11月にリリースされたばかりの「越乃寒梅 純米吟醸 浹(Amane)」は、昭和の時代から愛され続ける「越乃寒梅」のイメージを一新、令和世代をターゲットにつくられた日本酒で、シリーズの中で最も柔らかい味が特徴。

「越乃寒梅は、常温で美味しく飲めるようにつくっていますが、『浹』は軽く冷やして飲むのがオススメ。和洋中、どんな料理にも合わせやすいです。幅広く合うので、品数の多いおせち料理に合わせるのにもってこいですね。度数も低いので、ダラダラ食べながら、ダラダラ飲むのに最高なお酒です(笑)」(今さん)

 淡麗辛口の淡くて繊細なイメージを崩すことなく、柔らかさも感じられる逸品で、アルコール度数は14度。日本酒を飲み慣れていない人も美味しく飲めるハズ。

あずきバーの井村屋が本気で造った日本酒「福和蔵 純米吟醸」


「福和蔵 純米吟醸」1杯500円、720ml 2200円

 最後は、三重県にある『VISON(ヴィソン)』という複合リゾートの敷地内にある『福和蔵(ふくわぐら)』の「福和蔵 純米吟醸」。手掛けるのはなんと「あずきバー」で有名な井村屋。こちらが2021年から発売している日本酒がこちらです。ガス感があって軽快で、甘みと酸味の均整が取れていて、香りはヨーグルトのような、酸味の中にまろやかな乳っぽい感じが漂います。

「全体的にバランスが良く、純米吟醸らしい味。主張もありつつ協調性もあるので、幅広い料理に合います。ジューシーな感じや甘みと酸味のバランスが良いので、こたつでぬくぬくしながら、みかんと合わせると面白いかもしれません。冷やで飲むのがベストですが、冷やし過ぎないほうが味をしっかり感じられますよ」(今さん)

2023年の日本酒シーンはどうなる?


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 最後に2023年の日本酒シーンはどうなるのか、展望を今さんに聞いてみました。

「いま、アッサンブラージュという、既存のお酒をブレンドするワインの技法が日本酒業界でも注目され始めています。意欲的な組み合わせへの挑戦によって、ただ醸すだけでは造れない新しい日本酒がどんどん誕生しているんです。ぜひ一度味わってみてください」(今さん)

まとめ

 というわけで、2023年にダラダラ飲みたい日本酒をご紹介してきましたが、「これだ!」と思える一本が見つかったでしょうか? 今回ご紹介した日本酒も含め、『名酒センター』では、全国から集めた銘酒の試飲・販売はもちろん、通販(※一部商品を覗く)も行っています。特別な日に、普段とはひと味違う一杯が飲みたい人はぜひチェックされたし。

●SHOP INFO

店名:名酒センター 御茶ノ水店

住:東京都文京区湯島1-2-12 ライオンズプラザお茶の水1F
TEL:03-5207-2420
営:12:00〜20:30、土曜、祝日12:00〜22:00(フード、ドリンク閉店30分前LO)
休:月曜(他不定休あり)
https://nihonshu.com/
※価格は全て税抜

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