週刊地震情報 2024.1.28 日曜朝に関東広域の地震 東京湾震源で最大震度4

2024年1月28日(日)10時0分 ウェザーニュース

2024/01/28 10:05 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。
能登半島地震の活動は継続していて、有感地震は多数発生しています。震度3以上の地震は能登半島周辺で6回、そのほかの地域で2回でした。(1月22日〜28日10時の集計)

国内:東京湾の地震 東京23区で震度4

東京湾の地震

28日(日)8時59分頃、東京湾を震源とするマグニチュード4.8、深さ約80kmと推定される地震が発生しました。この地震で東京都中央区、港区、渋谷区、調布市、町田市、神奈川県横浜市、川崎市などで最大震度4、関東の広範囲で震度3の揺れを観測しています。
東京23区で震度4以上の揺れを観測するのは、2023年5月11日の千葉県南部を震源とする地震以来です。また、東京都内で震度4以上且つ東京湾を震源とする地震に限定すると、今回の震源とほとんど同じ領域で発生した2018年1月6日のマグニチュード4.7の地震以来6年ぶりとなります。
今回の地震が発生したエリアは以前から地震が多い千葉県北西部の領域の一部とみられます。深さ70〜80kmに震源が集中していて、今回も速報値では約80kmの深さと推定されています。

国内:千島海溝沿いの巨大地震が想定されるエリア

根室半島南東沖の地震

25日(木)13時29分頃、根室半島南東沖を震源とするマグニチュード4.8、深さ46kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道根室市で最大震度3、浜中町や標茶町、羅臼町、別海町などで震度2の揺れを観測しています。
根室半島南東沖を震源とする震度3以上の地震は2021年2月以来3年ぶりです。地震のメカニズムは北西ー南東方向の圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
根室沖では太平洋プレートが陸のプレートに沈み込んでいて、その境界は深さ40〜50kmです。今回の地震はメカニズムや深さから境界に近い所で起きたとみられます。
政府の地震調査推進本部は、根室沖でのプレート間巨大地震が1843年、1894年、1973年に発生したと評価。今後30年以内にマグニチュード7.8〜8.5程度の地震が80%程度の確率で発生するとしています。

能登半島地震の余震で震度3以上は6回

能登半島地震の余震活動は有感地震が1日辺り10回前後で推移していて、震度3以上の地震は1週間で6回発生しました。
最も規模が大きなものは26日(金)に発生したマグニチュード4.4、深さ13kmと推定される地震で、石川県志賀町で最大震度4を観測しています。一連の活動で震度4以上を観測するのは19日(金)以来、1週間ぶりです。

世界:ウイグル自治区でM7.0 人的被害も発生

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も大きな規模の地震は中国・ウイグル自治区で発生したマグニチュード7.0です。
日本時間の23日(火)未明、ウイグル自治区を震源とするマグニチュード7.0、深さ約13kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは南北方向に圧力軸を持つ逆断層型で、若干、横ずれ成分が含まれていると解析されています。
地震の規模が大きい上、震源が浅かったため周辺では改正メルカリ震度階級でIX(単純比較はできないが、日本の震度階級で震度6弱程度)の強い揺れに見舞われました。多くの建物が倒壊するなどの被害を受け、亡くなった方もいました。
ウイグル自治区からキルギスにかけての地域は震源の浅い直下型の強い地震がしばしば発生していて、古い所では1911年にキルギス側でマグニチュード8.0の地震が起きた記録があります。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

ウェザーニュース

「地震」をもっと詳しく

「地震」のニュース

「地震」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ