大船渡の山林焼失2600haに拡大、市人口の1割以上が避難生活…明日は積雪予想

2025年3月4日(火)12時7分 読売新聞

拡大を続ける山林火災の消火活動を見守る人たち(4日午前10時52分、岩手県大船渡市で)=関口寛人撮影

 岩手県大船渡市の山林火災は、発生から7日目となった4日も火の勢いは衰えず、焼失面積は500ヘクタール広がって約2600ヘクタールとなった。市の面積の8%に上り、市の人口の12%にあたる3941人が避難生活を送っており、長期化に疲労の色を濃くしている。

 県の発表では、4日は自衛隊の大型ヘリや岩手、宮城、福島各県の防災ヘリなど計15機が消火活動を予定し、地上でも消防隊員らが放水を行う。市内の1896世帯4596人に避難指示が出され、市によると、4日午前7時現在、12か所の避難所に1215人が身を寄せ、2726人が親戚宅などに避難している。

 同市三陸町綾里地区の女性(89)は避難先の市立大船渡中学校で「もう何日目になるかわからない。一日も早く、自宅の様子を見に行きたい」と涙ぐんだ。避難所の駐車場で車中泊をする同地区の女性(75)は自衛隊や消防による消火活動に感謝しつつも、「日がたつにつれ、だんだんとヘリコプターの音を聞くのがしんどくなってきた」と明かした。

 盛岡地方気象台などによると、大船渡市を含む岩手県沿岸南部では、5日午前3〜6時頃から雨か雪が降り始める見込み。少なくとも同日夜まで降り続き、多いところでは30〜40センチの積雪になる予想という。

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