池袋暴走事故から6年...遺族は「もう黙ってろ」心ない声に毅然 妻と娘の命日に「語り続ける意味」強く訴え

2025年4月20日(日)11時28分 J-CASTニュース

妻と娘を失った池袋暴走事故の被害者遺族・松永拓也さんが2025年4月19日、「妻と娘の命日を迎えました」とXで明かし、改めて思いをつづった。

「いつも、桜が咲く頃から悲しみが込み上げてきます」

松永さんはこれまで、交通事故で家族を失った遺族の団体「関東交通犯罪遺族の会」通称「あいの会」の副代表理事として活動を続けている。

18日には、妻の真菜さんと長女の莉子ちゃんと笑顔で写った写真を添え、「いつも、桜が咲く頃から悲しみが込み上げてきます。止めようとしても溢れてくる。それでも、命日が終わったら、出来る限り前を向いて生きていきたいと思います」と明かしていた。

事故の発生から6年という月日を迎えた19日、改めて自身の活動についての思いを明かした。

松永さんのもとには「『もう黙ってろ』『なぜ名前に事故名をつける必要があるのか』そんなご意見も目にしました」と一部から心ない声が寄せられたとしつつ、「戦争や震災、事件・事故のすべての語り部に対しても同じことになってしまいます。『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』という言葉を噛み締めています」という。

その上で、「かくいう私も、『交通事故で妻子を亡くす』という『経験』を通じて学びました」。

「次の誰かの命や日常を守ることに少しでも繋がるのなら」

松永さんは、「この立場になるまでは、交通事故はどこか、テレビの向こう側の出来事のように感じてしまっていたのです」と正直な胸の内を明かし、「だからこそ、この経験を発信し続けることによって、次の誰かの命や日常を守ることに少しでも繋がるのなら、あの出来事の名前をつけ語り続ける意味はあると私は思っています」とした。

自身や真菜さん、莉子ちゃんに寄せられたメッセージについては、「昨日は、本当にたくさんの励ましのお言葉をありがとうございました。今日は、妻と娘を想い、再発防止を祈る一日にしたいと思います」と感謝をつづった。

松永さんの投稿には、「貴方が発信し続けて下さっているお陰で、防いだ事故、救われた命がたくさんあると思います」「松永さんのお陰で、交通事故を起こさない、誰も傷付けない、安全を確保出来るなら自分が止まる・待つ、という運転する様になりました」など、意識の向上につながっていると感謝する声が寄せられている。

J-CASTニュース

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