「カヤバ」に下請法違反で勧告、金型などを無償で長期間保管させる…公取委
2025年4月24日(木)18時48分 読売新聞
公正取引委員会
自動車部品などの製造に必要な金型を下請け業者に長期間保管させていたとして、公正取引委員会は24日、東証プライム上場の油圧機器大手「カヤバ」(東京)に対し、下請法違反(利益提供要請の禁止)で再発防止を求める勧告を出した。同社は今後、保管代の支払いを進める。
発表によると、同社は遅くとも2023年4月以降、新たな発注の見込みがないにもかかわらず、自動車やバイクなどの部品に使用される油圧機器製造用の金型など5700超を、下請け業者167社に無償で保管させていた。1968年から保管が続いていた金型もあった。
公取委は今回、業者側に所有権があった金型の無償保管についても、同社が保管状況などを実質的に管理していたとして、同法違反を認定した。同社は「勧告を厳粛に受け止め、再発防止に努める」などとコメントした。