泊原発3号機「再稼働」に事実上の合格証…今夏にも正式合格・27年の運転再開目指す

2025年4月30日(水)11時52分 読売新聞

北海道電力が再稼働を目指す泊原子力発電所(左から)3、2、1号機(3月25日、読売チャーターヘリから)=木田諒一朗撮影

 原子力規制委員会は30日、北海道電力とまり原子力発電所3号機(北海道泊村)の再稼働の前提となる安全審査について、事実上の合格証に当たる「審査書案」を了承した。規制委が発足した2012年以降、10原発17基が合格している。泊3号機は09年に運転を始めた国内で最も新しい原発で、北電は27年の再稼働を目指す。

 審査書案は、北電の提出資料や審査の議論に基づき、安全対策の基本方針をまとめたもの。規制委はこの日の定例会合で、11年の東京電力福島第一原発事故を教訓に作った新規制基準に適合しているかを議論した。今後、約1か月間の意見公募を経て、今夏にも正式合格とする見込みだ。

 福島第一原発事故を受け、全国の原発は運転を停止した上で、再稼働する際には新規制基準に基づく厳しい審査を受けることになった。13年に審査を申請した泊3号機は、北電が原発敷地内に活断層がないことの証明などに手間取り、審査が長期に及んできた。

 北電はこの間、規制委からの指摘などを踏まえ、到達が想定される最大の津波(基準津波)を7・30メートルから15・68メートルまで引き上げるなど、自然災害のリスクを再評価した。活火山からの距離が最も近い原発だが、噴火が起きても安全に影響しないとの調査結果を示し、規制委に認められた。

 泊3号機は出力91万2000キロ・ワット。北電は再稼働までに、安全管理の基本事項をまとめた「保安規定」などの認可や、地元同意を得る必要がある。防潮堤を完成させた後、27年の早い時期に運転を再開したい考えだ。

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