公益通報の保護対象、斎藤元彦・兵庫県知事の「内部通報に限定」は「公式見解と異なる」…消費者庁が指摘

2025年5月2日(金)20時41分 読売新聞

斎藤元彦知事(4月23日、兵庫県庁で)

 兵庫県の斎藤元彦知事に関する内部告発問題で、斎藤氏が3月の記者会見で示した公益通報者保護制度への見解について、制度を所管する消費者庁が「公式見解とは異なる」と県に伝えていたことが、同庁と県への取材でわかった。

 公益通報者保護法の指針では、通報者を保護する体制整備義務について定めている。斎藤氏は3月26日の記者会見で、「指針の対象は3号(外部)通報も含まれるという考え方がある一方、内部通報に限定されるという考え方もある」と述べた。

 しかし、指針では外部への公益通報も対象に含むとされており、同庁は4月8日、県側の担当部署である県政改革課に「公式見解とは異なる内容の(斎藤氏の)発言を確認した」とのメールを送付。斎藤氏や関係部署に、制度を十分に理解し、適切な対応をするよう求めた。

 これに対し、同課は「知事は専門家の意見の一つとして発言した。指針の内容は理解している」と電話で回答したという。

 県の第三者委員会は3月19日、前県西播磨県民局長の男性職員(昨年7月に死亡)が告発文書を一部の報道機関などに送付したことは、外部への公益通報に該当し、「告発者捜し」など県の対応は公益通報者保護法に違反するとの調査報告書を公表した。斎藤氏は、県の対応は適切だったとの見解を変えていない。

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