こいのぼりの大群揚げてきた祖父、体力限界で終えるつもりが「続けて」と孫…2人で協力し40匹掲揚
2025年5月3日(土)13時30分 読売新聞
里山の空を泳ぐこいのぼり(兵庫県三田市藍本で)
端午の節句(5日)にあわせ、兵庫県三田市藍本の里山に、こいのぼりの群れがお目見えした。20年以上前から揚げてきた地元の農業坊野憲男さん(86)は、体調面から昨年で終える考えだったが、家族の協力を得て続けることを決めた。
地元ににぎわいを呼ぼうと、坊野さんが使わなくなったこいのぼりの掲揚を始めたのは2004年。地域や遠方の人からも続々と寄せられ、数が増えていった。
コロナ禍で1年中止したが、農道沿いに並べたヒノキの支柱に結んだこいのぼりの大群が山あいの風に泳ぐ風景は、初夏の風物詩に。普段は静かな田園地帯に多くの人が訪れ、SNSでも人気が広がった。
坊野さんは23年に脳
こいのぼりは約40匹と例年の半分ほどだが、新緑に映え、市内の女性(63)は「毎年来ている。この光景をまた見られて幸せ」と見上げた。
「何とか今年もやれて、孫の思いがうれしい。多くの人が来てほしい」と坊野さん。5月末まで揚げる。