日本初の影絵専門劇団「劇団かかし座」破産へ…モンテカルロ国際テレビ映画祭で優秀作品

2025年5月4日(日)6時11分 読売新聞

劇団かかし座による「ふしぎの国のアリス」の1シーン(2021年8月、横浜市で)=劇団かかし座提供

 帝国データバンク横浜支店は1日、国内初の影絵専門劇団として知られる「劇団かかし座」(横浜市都筑区)が、横浜地裁から破産手続き開始決定を受けたと発表した。負債額は2億9700万円。24日に予定されている公演は、日本影絵劇協会が行う予定。

 同支店によると、劇団かかし座は、1952年創業。手や体を駆使して動物などの姿を表現する「手影絵」を得意とし、73年のモンテカルロ国際テレビ映画祭で優秀作品として認められた。

 かかし座によると、「たくさんの人々の心に夢を育てたい」と、収益性が高いとは言えない幼稚園や保育園など教育機関での公演を中心に活動し、多い時には、年間約20万人の観客を動員。ただコロナ禍に公演中止が相次いだことで経営が悪化。クラウドファンディングで資金を募って活動を続けてきたが、資金繰りが限界に達したという。

 後藤圭代表は、「70年以上にわたり、多くの人に見ていただき深く感謝を申し上げます。幕を閉じることは非常に残念だが、劇団の技術を何らかの形で残せるよう最大限努めたい」と述べた。

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