「顔出し看板」で仏になりきる「ほとけさまつり」、岡山でアーティストが個展
2025年5月5日(月)12時56分 読売新聞
「仏像顔出し看板」で千手観音菩薩になりきるニシユキさん(岡山市北区で)
仏様になってみませんか——。仏像を描いたパネルに顔をはめて仏になりきる「仏像顔出し看板」を制作するアーティスト、ニシユキさん(47)(岡山県倉敷市)の個展「ほとけさまつり」が、岡山市北区のカフェ「ネイロ堂。」で開かれている。9日まで。
観光名所にある顔出し看板と同じ要領で、顔の部分に穴が開いた仏像の看板に顔をはめて、記念撮影などを楽しめる。
ニシユキさんは2003年から着ぐるみ姿の自身を題材にした作品を発表してきたが、やがて創作活動に行き詰まるようになった。13年、かつて訪れた京都の東寺で出会った仏像が心に浮かび、手近な段ボールに絵を描き、穴を開けて顔をはめたところ、「大好きな仏像に自分もなれる、というわくわく感が止まらなくなった」という。
これまでに約70点を制作。鑑賞者が仏像と一体化することで完成する作品のユニークさが注目を集めている。寺から仏像顔出し看板の注文を受けたり、催しに呼ばれたりと、仏教界の関心も高まっているという。
会場では約30点が並ぶ。展示のメインは十二支の「守り本尊」で、千手観音
午前11時〜午後7時。7、8日休み。入場無料だがドリンクなどの注文が必要。5日午後7時からニシユキさんのトークイベントがある。1000円(1ドリンク付き)。問い合わせは「ネイロ堂。」(086・234・8418)。