三井住友信託銀の元部長、インサイダー取引認める…東京地裁で初公判
2025年5月22日(木)15時7分 読売新聞
東京地裁
業務で知った企業の株式公開買い付け(TOB)に関する未公表情報を基にインサイダー取引をしたとして、金融商品取引法違反に問われた三井住友信託銀行元部長の被告(55)の初公判が22日、東京地裁であった。被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。
起訴状によると、被告は2022年12月〜昨年8月、顧客企業の株式公開などの情報管理を担当する証券代行営業第二部の次長や部長としてTOB情報3件を把握。公表前に計2万5900株(約3200万円)を買い付けたとされる。被告は、株の売却で約3000万円の利益を得たという。
被告は昨年10月に同社に不正を申告し、同11月に懲戒解雇された。同社は、社員の株式の取引履歴を定期的に確認するなどの再発防止策を明らかにし、今月1日には役員8人の報酬減額の処分を発表した。