小泉新農相に河野太郎前デジタル相「ベストな人材、コメ問題に感性高く接してこられた」
2025年5月22日(木)13時3分 読売新聞
新農相に決まり、記者団の質問に答える小泉氏(21日、首相官邸で)=須藤菜々子撮影
コメを巡る失言の責任を取って辞任した江藤農相の後任に、自民党神奈川県連会長の小泉進次郎・元環境相(44)が起用された。石破内閣での県関係国会議員の入閣は5人目。自民関係者や支援者らはコメ不足や価格高騰への打開策を打ち出してほしいと、手腕に期待を寄せている。
小泉氏は衆院神奈川11区選出で、当選6回。党青年局長などを経て、2019年に安倍内閣で環境相として初入閣した。党農林部会長として農協改革に携わった経験がある。石破内閣の発足に合わせて党選挙対策委員長に就いたが、昨年10月の衆院選後に辞任した。
地元も即戦力としての活躍に期待を寄せている。小泉氏の後援会「進泉会」の鈴木孝博会長(59)は「ステップアップにつながる最適のポジションだろう。コメ問題の解決などに能力を発揮してほしい」とエールを送った。
神奈川県関係の閣僚は、自民の坂井学国家公安委員長(衆院神奈川5区)、三原じゅん子少子化相(参院神奈川選挙区)、浅尾慶一郎環境相(同)、鈴木馨祐法相(衆院比例南関東ブロック)に小泉氏が加わり、5人となる。
県連の梅沢裕之幹事長は「コメを巡る問題は国民の生活に直結する。重責だが、持ち前の発信力で成果をあげてほしい」と述べた。河野太郎前デジタル相(衆院神奈川15区)も「ベストな人材。コメの流通や価格の問題にも感性高く接してこられた。備蓄米の放出についても速やかに方針転換があるんじゃないか」などと語った。
農林水産省が発表した今月5〜11日の全国のスーパーで販売されたコメ5キロ・グラムあたりの平均価格は4268円と、前週から54円上がり、高止まりが続いている。多くの消費者が生活を圧迫されており、横浜市中区の女性会社員(30)は小泉氏に対し、「早く数年前の水準に戻してほしい」と期待した。
同区の米店「米蔵さとう」では備蓄米を仕入れることができず、コメ不足から販売を制限している状態だという。店主の佐藤大悟さん(44)は「コメの需要は高いのに、売るコメがない。もし今年も不作だったら経営はどうなるのだろう」と話した。