最も使われている蚊対策は「液体蚊取り器」 どれくらいの広さまで使えるの?

2019年8月21日(水)6時40分 ウェザーニュース


2019/08/21 05:50 ウェザーニュース

蚊対策の定番といえば、かつては「蚊取り線香」でしたが、いろんなタイプが市販されている最近はどうでしょうか。
ウェザーニュースでアンケート調査を行ったところ、もっとも多かったのは電気式の「液体蚊取り器」で約3割の人が利用しているようです。
次いで、ワンプッシュするだけで殺虫効果が持続する「蚊取りスプレー」が22%、「蚊取り線香」は19%という結果になりました。

最も多く使われていた電気式の「液体蚊取り器」は、薬剤のボトル1本で数ヵ月保つので手間いらずです。
では、1台でどれくらい広さの部屋まで使えるのでしょうか。

1台で1部屋分の効果

「一般的な液体蚊取り器の効果範囲は、1台につき4.5畳〜12畳程度です。部屋の大きさによりますが、1台で、おおむね1部屋をカバーできるかと思います。商品のパッケージなどの表示で使用方法や効果範囲をお確かめください」と語るのはアース製薬・虫ケア用品ブランドマネージャーの北口明宏さんです。
「さらに広いリビングや大広間で使用する場合は、部屋の大きさに合わせて2つ、3つ置いていただければカバーできます。また、24畳まで1つで対応できる広範囲タイプもあります」(北口さん)

蚊には効くけれどハエには効かない

液体蚊取り器には蚊取り線香と同じようにピレスロイド系薬剤が使われている

液体蚊取り器は殺虫成分のピレスロイド系薬剤を使っています。ボトルの中に入っている薬液を吸い上げた芯の上部を加熱して、ピレスロイドを揮発させるのです。人の体に害はないのでしょうか。
「使用しているピレスロイド系薬剤は、人を含む哺乳動物に対しては安全性が高い成分です。安全性を考えるうえでは人と蚊の体重差が大きく影響します。蚊1匹の体重は2〜3mgですから、体重が60kgの人は、その2000万〜3000万倍にもなります。
つまり、蚊を駆除するには極微量の殺虫成分で十分であり、薬剤を揮発させたときの空中濃度をきわめて低く抑えています。もちろん、赤ちゃんや妊婦さんがいる部屋でもお使いいただけます。ただし、赤ちゃんや妊婦さんに限らず、閉めきった部屋や狭い部屋で使用する場合は、ときどき換気をお願いします。なお、薬剤の空中濃度が低いため、コバエやハエには効果が期待できません」(北口さん)

使い残したボトルは翌年も使える?

ところで、薬剤ボトルは30日用と60日用がありますが、同じ大きさなのに、どうして持続日数が違うのでしょうか。
「60日用のほうが30日用よりも有効成分が2倍濃くなっていますが、揮発する速さを半分に抑えているからです。そのため、60日用は2倍長持ちするのです」(北口さん)
ボトルに記されている日数は1日12時間使用した場合の目安だそうです。なお長時間用ボトルは使い切る前に夏が終わってしまうことがありますが、使い残したボトルを翌年も使うことができるのでしょうか。
「少なくとも弊社(アース製薬)の液体蚊取り器は翌年もご使用いただけます。保管するときはボトルを器具から外してキャップを閉めてください。キャップがない場合はボトルをポリ袋に入れるか、アルミホイルでラッピングするなどして密封してください。また、直射日光を避け、子どもの手が届かない涼しいところに保管してください」(北口さん)
電気式液体蚊取り器はいまや日本の夏の必需品となりました。正しく使いこなしたいものです。


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