週刊地震情報 2023.12.24 千葉県東方沖で連続の地震 中国のM5.9では大きな被害

2023年12月24日(日)10時30分 ウェザーニュース

2023/12/24 10:10 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週とほぼ同じ水準です。
関東の陸域や周辺海域で地震が目立ち、九州でも散発的に地震がありました。震度3以上の1回は発生しています。(12月18日〜24日10時の集計)

国内:千葉県東方沖で有感地震が4回発生

千葉県東方沖の地震

21日(木)20時29分頃、千葉県東方沖を震源とするマグニチュード4.8、深さ11kmと推定される地震が発生しました。この地震で千葉県銚子市、旭市、香取市で最大震度2を観測しています。
また、21日(木)23時04分頃にはマグニチュード5,4、深さ3kmの地震が発生し、さらに広い範囲で最大震度2の揺れを観測。日付が変わって22日(金)の1時12分頃にはマグニチュード4.8、5時45分頃にはマグニチュード5.1の地震があり、いずれも最大震度は2となっています。
地震のメカニズムは北北西ー南南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されていて、一連の地震活動と考えられます。

フィリピン海プレートと陸のプレートの境界付近

千葉県東方沖の地震

今回の震源周辺では深さ10km付近に、沈み込むフィリピン海プレートと陸のプレートの境界がある領域で、2011年に東日本大震災を引き起こした超巨大地震に活動が活発になりました。2011年3月14日にはマグニチュード5.7の地震が発生しています。
千葉県東方沖の領域全体で見ると、太平洋プレートが沈み込む境界付近でも地震が多く、今年5月には陸地にかなり近い所でマグニチュード6.2の地震が起きて、最大震度5弱を観測しました。
この領域で大きな地震が起きた場合、関東南部の人口の多いエリアに影響が出ますので、活動に注意が必要です。

世界:中国でM5.9 強い揺れで大きな被害

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も規模が大きかったのは、南米ペルーで発生したマグニチュード6.2の地震です。
注目する地震は中国中部の地震です。日本時間の19日(火)の未明、中国甘粛省でマグニチュード5.9、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは西南西ー東北東方向に圧力軸を持つ、逆断層型と解析されています。
震源が浅かったため震央付近の陸地では最大で改正メルカリ震度階級のVIII程度の強い揺れになったと解析されています。厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度5強程度に相当する揺れです。
多数の家屋が揺れによって損壊し、多くの人的被害に見舞われました。
中国地方の内陸部ではしばしばマグニチュード6を超えるような地震が起きています。今回の震源の少し北の領域では、去年1月にマグニチュード6.6の地震がありました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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