【ゴルフをしない人は出世しない?】仕事ができる人はなぜゴルフをするのか?
2025年2月1日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン
【ゴルフをしない人は出世しない?】仕事ができる人はなぜゴルフをするのか?
自分は将来どうなるだろう……。そんな不安を持つ人は少なくないのではないだろうか。「いつまで第一線でいられるか」「いつまで他人と競えばいいのか」「いまいる友達は60歳になっても友達か」「気力体力はどうなるか」「お金は?」「いまのうちにやるべきことは?」など疑問がつきない。そこで本連載では、2025年に60歳を迎える奥田民生の10年ぶりの本『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』の中から、民生流の「心の持ち方、生きるヒント」を紹介する。「力まず自然体でカッコいい大人」代表の奥田民生は、これまでどのように考え、どのように働き、どのように周りとの関係を築いてきたのか。その言葉を見ていこう。(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子)
Photo by Takahiro Otsuji
ゴルフで自分の「心」を試す
ゴルフは面白い。
なぜならいろいろ「わかる」からだ。
自分の性格だったり、調子だったり、テンションなんかもすぐわかる。
ゴルフのなにが楽しいのか?
「心」が試されるのも面白い。
目の前の「池」にボールを入れないように打つだとか、前に「高い木」が現れたら、下手なチャレンジをしてその上を狙うんじゃなくて、勇気をもって木の下をゴロゴロ転がすように打つだとか。
緊張する場面で欲を捨てて、いつもの自分でギャンブルせずに打てるかどうか。
ゴルフはそういう「心が試される遊び」でもある。
イヤなこととは仲良くなる
ゴルフ場には、「バンカー」というハザード(砂場)があるのだけれど、このハザードにボールを入れたら「一発勝負」で脱出を狙う必要がある。
俺は初めてゴルフをしたとき、「ゴルフ場にはこんなにイライラする砂場があるんか!」と思ったくらいバンカーが嫌いだった。
でもそれではいかんと、まずはバンカーを好きになろうと考えた。
そのために1日中、ゴルフ練習場のバンカーにいたこともある。
こういうときは「砂は友達」と思うことが実は大事で、苦手なことは「克服しよう」と思うより「仲良くなろう」とすることが重要になる。
バンカーに限らず「苦手、嫌い」と思ったら何事もうまくいかないから、まずは「苦手意識」をなくす意識が大事。
後は「絶対出る!」と思い込むこと。
それでもうまくいかないときは、俺は道具(クラブ)を買い替える。
新しいクラブに替えたら後は「このクラブなら絶対出る」と思うクラブに育てていく。
涙ぐましい努力の結果、俺はなんならいまはバンカーがむしろ得意になって、ここにボールが入っても、「そんなのいつでも出せまっせ」って思えるくらい仲良くなった。
ゴルフは向上心を掻き立てられる
ゴルフをやる以上、もちろん上手くなりたい。
だからYouTubeを見て勉強することもあるけれど、YouTubeを見るとすぐ「スイングを変えてみよう」と思い始める。
調子がよくても違うことをしたくなるのが俺の性で、調子がいいなら変えなきゃいいのに「変えてみたい」「試してみたい」の欲が勝る。
飽きっぽいだけかもしれないけれど、自分も知らない自分のこういう「向上心」とか、「進化したい」って気持ちまで掻き立てるのがゴルフという遊びなのだ。
男は棒を振り回すのが好き
そんなわけで、ゴルフの面白さはたくさんあるけど、究極のところ男は多分、昔から「チャンバラごっこ」が好きなんだと思う。
「とにかく棒を持って振り回す」っていうのがいい。
考えてみれば釣りも一緒で、昔やった「チャンバラごっこ」の延長線だ。
男はいくつになっても、棒遊びにのめり込んでるだけかもしれない。
ベストスコアは75
俺のベストスコアは75。
でも最近は、もはやスコアなんてどうでもいい。
いまは緊張する場面で、プレッシャーに負けずにベストショットが打てたりすると「やったぜ!」ってなる。
そんなわけでゴルフは自分の鍛錬の場でもあるし、己を知るには一番の遊びだと思っている。
(本稿は奥田民生『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』からの抜粋記事です。)