富洋海運グループの公表資料に係る補足説明

2025年2月28日(金)18時17分 PR TIMES

2025年2月28日の公表資料の内容について

 株式会社富洋海運およびその子会社である堂島汽船株式会社は、兵機海運株式会社の普通株式を議決権割合にして約14.7%所有する株主です。2025年2月28日、兵機海運株式会社宛てに「貴社の少数株主利益の保護を目的とした、適切な情報開示等の要請及び貴社との対話に係る要請について」と題した書面を送付いたしました。

 書面の内容につきましては、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000151525.htmlをご参照ください。本リリースは、当該書面の補足説明でございます。
(1)富洋海運グループは、兵機海運と大和工業グループとの資本業務提携について下記疑問を抱いており、株主の投資判断のために、ルールに沿った情報開示を頂きたいと考えております。
- 大和工業グループとの取引集中を長年(少なくとも19年間)事業上のリスクと捉えていたが、なぜこのリスクを増大させ得る資本業務提携を実施したのか?
- 当該取引の検討開始がなぜ富洋海運グループ(堂島汽船)によるTOBの開始後に突如なされたのか?
- 富洋海運グループはルールに沿って兵機海運と株主の皆様に対して十分な情報を提供した上で株式を取得している。一方で、富洋海運グループより多くの株式を取得する予定の大和工業グループとの取引について、なぜ情報開示が不十分なのか?
- 富洋海運グループのTOBは特別委員会から反対されたが、大和工業グループとの取引では、なぜ特別委員会の意見を聞かず兵機海運の取締役会が独断で資本業務提携を決定してしまったのか?

少なくとも下記について、株主の投資判断のために情報開示を頂きたいと考えております。
- 「大和工業グループとの間での検討経緯」「実現されうる事業シナジー」
- 「取引集中リスクに係る影響」「企業価値向上策」「当該スキームを選択した理由」
- 「特別委員会の諮問を図らなかった理由、及び決定した時期の合理性」

(2)富洋海運グループは、これまで経産省の指針に示された3つの原則を遵守し、兵機海運と兵機海運株主の皆様に十分な情報開示を行った上でTOBを開始し、株式を取得して参りました。
- 兵機海運では当該指針に沿って特別委員会を設置頂きましたので、その後の検討プロセスにて、特別委員会による客観的な判断と案件を比較するための十分な情報提供がなされるものと考えておりました。

買収一般において尊重されるべき3つの原則
第1原則:企業価値・株主共同の利益の原則:望ましい買収か否かは、企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、又は向上させるかを基準に判断されるべきである。

第2原則:株主意思の原則:会社の経営支配権に関わる事項については、株主の合理的な意思に依拠すべきである。

第3原則:透明性の原則:株主の判断のために有益な情報が、買収者と対象会社から適切かつ積極的に提供されるべきである。そのために、買収者と対象会社は、買収に関連する法令の遵守等を通じ、買収に関する透明性を確保すべきである。
(*経済産業省『企業買収における行動指針』第7項より抜粋)

(3)大和工業グループとの資本業務提携に関する情報は、富洋海運グループによる情報開示の内容と比べて、株主による投資判断の観点からは明らかに不足している状況です。
富洋海運グループによる公開資料
・2024年10月18日付「公開買付届出書」(※出典「EDINET閲覧サイト」より。)
(https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100UK0J,,)
・2024年11月6日付「対質問回答報告書」 (※出典「EDINET閲覧サイト」より。)
(https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/WZEK0040.aspx?S100UN3Y,,)
・2025年1月16日付「兵機海運株式会社の株式取得の目的について」(※富洋海運ホームページに掲載)
(http://www.fuyokkk.co.jp/img/兵機海運株式会社の株式取得の目的について.pdf(http://www.fuyokkk.co.jp/img/%E5%85%B5%E6%A9%9F%E6%B5%B7%E9%81%8B%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AE%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%AE%E7%9B%AE%E7%9A%84%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf))

兵機海運による大和工業グループとの資本業務提携に係る公開資料
・2024年10月31日付「大和工業グループとの資本提携及び業務提携の協議開始について」
(https://www.hyoki.co.jp/contents/ir/assets/img/ir_news/R061031_kaizi.pdf)
・2024年12月17日付「大和工業グループとの覚書締結に関するお知らせ」
(https://www.hyoki.co.jp/contents/ir/assets/img/ir_news/R061217_kaizi.pdf)
・2025年1月31日付「大和工業グループとの資本業務提携契約並びに主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」
(https://www.hyoki.co.jp/contents/ir/assets/img/ir_news/R070131_kaizi_teikei.pdf)

(4)そもそも兵機海運の有価証券報告書では、長年に渡り大和工業グループとの取引の集中が事業等のリスクである旨の記載が続いておりました。このリスクを増大させうる資本業務提携をなぜ実施したのか、開示資料からは確認ができません。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/151525/6/151525-6-47164df1a9997bb5c1beeb5b355f5e53-1095x523.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]*兵機海運の第81期有価証券報告書の「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3事業等のリスク」より抜粋


(5)更に、大和工業グループとの資本業務提携の検討開始が、富洋海運グループによるTOB開始後に突如決定した理由や経緯が明確にされていません。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/151525/6/151525-6-b7d43bd5e39edc8f34807b6547f272d9-1089x573.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(6)富洋海運グループの提案は特別委員会から反対されました。他方で、より多くの株式を取得し、慎重な判断が要請されるべき大和工業グループの提案は会社取締役会単独で決定しており、特別委員会の意見を聞いておりません。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/151525/6/151525-6-1c54eb7c404fdc2c03de7bc398d8ac18-1678x573.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
なお、兵機海運の2024年10月30日付「意見表明報告書」では、特別委員会を設置した目的として「本公開買付けに対する当社の意思決定過程における恣意性のおそれを排除し、その公正性、透明性及び客観性を確保すること等」が挙げられておりました。大和工業グループの提案についても、同様に「意思決定過程における恣意性のおそれを排除し、その公正性、透明性及び客観性を確保」する必要があったのではないかと考えております。

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