EUの欧州委員会がトランプ関税に報復、4・2兆円の輸入品に発動…委員長「誰も望まない」

2025年3月12日(水)20時7分 読売新聞

欧州連合本部に掲げられたEU旗=ロイター

 【ブリュッセル=秋山洋成】欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会は12日、米トランプ政権による鉄鋼・アルミニウム製品への追加関税への対抗策として、最大260億ユーロ(約4兆2000億円)相当の米国からの輸入品に報復関税を発動すると発表した。米国とEUの貿易関係は世界最大で、関税の応酬による世界経済への悪影響が懸念される。

 報復関税は2段階で実施し、まず4月1日から、EUが第1次トランプ政権時に決定した米国製品への報復関税を復活させる。バーボンやジーンズ、二輪車など、80億ユーロ相当分の米国製品が対象となる。

 欧州委は、米国が12日に発動した追加関税により、EUは米国向け輸出の約5%の260億ユーロ相当分が影響を受けると試算している。

 このため、報復関税の第2弾として、4月中旬までに残り180億ユーロ分の措置を導入する。鉄鋼・アルミニウム製品などの工業製品のほか、鶏肉や牛肉、野菜など農産物を対象とする方針だ。

 欧州委のウルズラ・フォンデアライエン委員長は12日、米国の関税について「極めて残念だ。物価は上昇し、関税は誰も望んでいない。対話を行う準備はできている」と述べた。

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