三流は起きて即スマホを見る、二流は着替えを寝室に用意する…二度寝と無縁の一流が着替えを置く意外な場所
2025年3月13日(木)17時15分 プレジデント社
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/gradyreese
※本稿は、井上皓史『がんばらない早起き 「余裕のない1日」を「充実した1日」に変える朝時間の使い方』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
■だらだらと夜更かししてしまう…
早起きをするには、早寝をすることが大切です。でも、わかっていても難しいのが早寝です。
よくあるのが、仕事で疲れて帰ってきて、「今からようやく自分の時間だ!」とばかりに、だらだらと夜更かししてしまうこと。なんとなく、このまま今日を終わらせたくないという気分になってしまうことがあります。
寝るのが夜中の1時や2時になってしまえば、早起きはできなくなります。
無理すれば「夜中の1時に寝て、朝5時に起きる」ということもできるかもしれませんが、これは長続きしません。私も無理です。
早起きのためには、まずは夜時間の過ごし方を見直す必要があるのです。
写真=iStock.com/gradyreese
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■夜型と朝型ではこんなにちがう
深夜1時に寝て、朝は8時に起床。家を出る時間まで30分しかないので、朝食を食べる時間もなく出勤。9時から仕事を開始するものの、午前中は眠いので効率が上がらず、夕方は定時を過ぎても残業。会社の同僚と飲みに行って、夜23時に帰宅。だらだらSNSを見ながら過ごし、また1時に寝る……。
このような「夜型」の生活では、明日の朝もとうてい早く起きるのは難しいでしょう。
では、これを「朝型」の生活に変えると、どうなるでしょうか?
夜の23時に寝て、朝6時に起床。1時間の「自分時間」を過ごし、しっかり朝食を食べてから出勤。睡眠がしっかりとれているので脳も体も活発に活動し、午前中からパフォーマンスがあがって定時に仕事が終わります。飲み会はパスして18時半に帰宅。23時に寝る……。
じつは、今挙げた「夜型」と「朝型」の生活において、睡眠時間は7時間で変わりません。また、想定している出勤時間や通勤時間も同じです。
ちがいは「夜」の部分。「夜型」の残業と飲み会、SNSをだらだら見ている時間をなくし、その時間を朝に移動して「自分時間」にできれば、「朝型」の生活になります。
では、夜時間の過ごし方に影響する大きな要因といえば、なんでしょうか。
それは「スマホ」です。
■スマホとは物理的に距離を置く
スマホとどうつきあうか。現代のいちばんの課題だと思います。
スマホとのつきあい方の鉄則は、寝る1時間前から遠ざけて、画面を見ないようにすることです。
正直にいって、これしか方法はありません。物理的に距離を置くしかないのです。
スマホには、SNSやYouTube、Netflixなど魅力的なコンテンツがあふれています。
そばに置いておくと、どうしても「見たい!」という欲求が出てきます。この欲求に抗えず、つい友達からのLINEに返信したり、SNSを見たり、YouTubeを見たりしてしまいます。
YouTubeのコンテンツなどは、動画作りの天才たちが作っているものなので、見たいという欲求に勝てるはずがありません。
夜のスマホ問題に関しては、自分の意志の強さを信じてはいけません。
潔く負けを認め、スマホを物理的に遠ざけてしまいましょう。
私の場合は、寝室にスマホを置かないようにしています。
スマホをアラームとして使っている人は少なくないと思いますが、あまりおすすめしません。翌日アラームを止めるために、スマホを枕もとに置いておくことになるからです。
アラームとは別に目覚まし時計を用意して、スマホは使わないようにします。
どうしてもスマホが近くにないと都合が悪いという人は、「おやすみモード」や「機内モード」を使うこともおすすめです。
「おやすみモード」は、就寝時間の指定した時間などに、アプリの通知や着信音が鳴らないようにする機能です。特定の人物からの着信はお知らせしてくれるように設定することもできます。
「機内モード」は、Wi-FiやBluetooth、GPS機能など無線通信を一括でオフにするものです。仕事や勉強に集中したいときに便利な機能で、夜時間だけでなく、朝の「自分時間」に利用するのも有効です。
夜、入浴後にスマホを少し確認したら、寝室には持ち込まない。
これだけで、理想の早寝早起きが実現しやすくなると思います。
写真=iStock.com/Tero Vesalainen
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■トリガーを用意して二度寝を防ぐ
一方、朝は苦手で、どうしても二度寝してしまうという人がいるかもしれません。
そこで、二度寝を防ぐための方法をご紹介しましょう。
二度寝を防ぐコツは、トリガーを用意することです。
たとえば私は、朝起きたら掃除→散歩の流れになるので、着がえとして軽い運動着を用意しています。この着がえが私にとってのトリガーになっています。
着がえはベッドの脇ではなく、リビングのソファの上に置いています。朝起きて着がえができたら、この時点で8割方、早起きに成功しています。パジャマから運動着に着がえてしまえば、その格好でまたベッドに戻ろうとは思いません。
着がえをして、ドアを開けて、外に出ることができれば、100%大成功。日の光を浴びると、勝手に目が覚めます。
散歩から戻ったら、料理、瞑想、読書……と決められた朝時間のルーティンをこなしていきます。
■朝イチでスマホを見るのはNG
あなたは、何をトリガーにすれば早起きできそうでしょうか? 自分の「早起きトリガー」を考えてみましょう。
●パジャマから着がえる
●シャワーを浴びる
●カーテンを開けて日光を浴びる
●ストレッチをする
こうした「早起きトリガー」を見つけて、朝起きたときに最初に行うこととして習慣化してしまいましょう。
ただし、1つだけやってはいけないことがあります。それが、スマホを見ることです。
朝起きてすぐにスマホを開いて、SNSを見て、インスタを見て、YouTubeを見る……。これはやめましょう。
脳が目覚めた瞬間から大量の情報にさらされることになります。
スマホから流れてくる情報は、他者がつくったものです。朝いちばんにスマホを見るということは、つまり起きた瞬間から他人に時間を奪われていることになります。
改めて言いますが、早起きは1日を「自分軸」ではじめるための手段。「自分時間」が終わるまでは、スマホに触れないようにしましょう。
写真=iStock.com/Farknot_Architect
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Farknot_Architect
■早起きを習慣化するメリット
早起きが習慣化されてくると、「明日の自分に期待できる」ことによってストレスを回避することができます。
井上皓史『がんばらない早起き 「余裕のない1日」を「充実した1日」に変える朝時間の使い方』(かんき出版)
たとえば、仕事が残っているときに、「明日もいつもどおり6時に起きれば1時間は時間がとれるから、今日は潔くやめよう」と判断することができます。
子どもが学校から持って帰ってきたプリントの提出期限が明日だったとしても、「なんで今頃出してくるの!」と焦るのではなく、「朝食の支度前に時間があるから、そこで記入するか」と、考えられるようになります。
ほとんどの人は、早起きできるかどうか自信がないので、その日のうちになんとかするしかありません。だから無理して深夜まで残業したり、眠い中プリントに必要事項を記入したりすることになるのです。
ただ、そのときのパフォーマンスが高いかと言われたら、かなり怪しいものがありますよね。
考えてみると、明日の自分に期待できることによって回避できるストレスは結構あるのです。
これは早起きができる人の特権です。
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井上 皓史(いのうえ・こうじ)
朝活コミュニティ「朝渋」代表、Morning Labo取締役
1992年、東京都生まれ。朝活コミュニティ「朝渋」代表。株式会社Morning Labo取締役。2児の父。2016年より朝活コミュニティ「朝渋」を東京・渋谷で立ち上げ、読書や英会話、ゲストを招いたトークイベントなどさまざまな活動を行う。これまで3万人以上に「早起き」のメソッドを伝えている。著書として『昨日も22時に寝たので僕の人生は無敵です』(小学館)がある。
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(朝活コミュニティ「朝渋」代表、Morning Labo取締役 井上 皓史)