生成AIに“意図のガードレール”を──(株)インサイトサイエンス、新たな生成AIをコントロールする手法「Guideline-Adapted Generation」(GAG)を発表

2025年4月16日(水)13時47分 PR TIMES

コンテンツ制作自動化サービス「UniCopi」への実装を完了

株式会社Insight science(本社:東京都中央区、代表取締役社長:村上 和也、以下「インサイトサイエンス」)は、ユーザーが選択した表記ルールや文体指針に基づいて生成AIの出力を制御する新たな手法、Guideline-Adapted Generation(GAG)を開発し、同社のコンテンツ制作自動化サービス「UniCopi(ユニコピ)」に実装を完了したことをお知らせします。


■ 意図に沿った出力を実現する「GAG」

従来の生成AIは柔軟性が高い反面、出力内容において「意図しない言い回し」「表記ゆれ」「不適切な表現」などが混入しやすいという課題がありました。
この課題に対し「GAG」は、ユーザーが指定したガイドラインに適応(Adapted)しながら文章を生成することで、出力のブレを抑え、一貫性のある高品質な成果物を自動生成する技術です。

※なお、ガイドライン設定は基本的に「守るべきルール」や「生かすべき表現」を選定する形となるため、必要以上にクリエイティビティを制限することはなく、あくまでユーザーの意図を反映する補助的な役割を担います。

具体的な活用例は以下の通りです。
特定の表記ルール・語彙の統一(例:「ユーザー」or「利用者」) 禁止語句・不適切表現の自動排除 トーン&マナーの統一(例:カジュアル/フォーマル) 社内・クライアント固有の用語使用の徹底

■ RAGとの対比:「拡張」ではなく「整流」

近年注目されてきた「Retrieval-Augmented Generation(RAG)」は、外部データを取り込み、インプットを拡張する手法です。
一方、「GAG」はその対極に位置づけられます。GAGは、生成された出力に不要な“広がり”が生じないよう制御するガードレールの役割を果たし、AIの柔軟性を保ちつつ、必要な制限だけを適切に加える新しいコントロール手法です。
RAGだけだと意図的なコントロールが難しく、プロンプト都度状況に応じて入力をするには、慣れていないユーザーにとってハードルが高いうえ、作成する時間がかかります。結果を見て、繰り返し調整するという形で対応工数がかかっておりました。

特に、組織やプロジェクト(案件)、プロダクト(商品)ごとにこの制約の意図は変わってきます。ある組織(法人など)ではOKなことが別の法人ではNGなこともあります。これらのコントロールを柔軟かつ高速に実現するプロンプトの作成技術をこの度「GAG」と命名し、多くの方がプロンプト作成の労力を減らし、生成AIをより一層活用することができるものと考え、発表させていただくに至りました。

これにより、プロンプトの作成知識がなくとも標準的なガイドライン適用から、自由自在なカスタマイズを可能とし、より生成AIの使用者に寄り添った設定ができるのが特徴です。

例えば、SEOのプロであれば、SEOのガイドラインを強化して再利用することができますし、金融の専門家であれば金融における表記方法のガイドラインや表記してはいけない内容などを簡単に設定したり外したりできます。組織に関わる多様な専門人材がガイドラインを共創することで、組織における生成AIの活用能力も上がると考えられます。

これにより生成AIナレッジを組織で育むことができるため、企業内に生成AIの活用ナレッジが溜まっていくともいえ、これからの生成AI時代の活用をスムーズに行うために有益な手法であると考えております。

■ UniCopiでの活用:現場の運用を加速
インサイトサイエンスが開発・提供する「UniCopi」は、SEO記事、SNS投稿、動画スクリプトなどのマーケティングコンテンツを自動生成するクラウドサービスです。

▼「UniCopi」のサービスサイトは以下
https://service.unicopi.com

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120311/8/120311-8-f77b8fe18c748a582a895022eca32263-1224x644.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]UniCopiの記事制作ガイドライン機能のポイント説明図

今回のGAG実装により、以下のような効果が期待されます。
- ブランドごとの語調や言葉づかいの徹底遵守
- クライアントごとのガイドライン遵守で、コミュニュケーションや管理コストを削減
- 外注先や非専門スタッフでも安定した成果物を生成可能に
- ブランドごとに統一された、記事の生成を可能に
- 組織のナレッジを共有し、それを育てることで独自のAI人格を作ることが可能


さらに、UniCopiではあらかじめ用意されたガイドラインリスト(構成案・タイトル・文章作成等)からユーザーが選択できるだけでなく、組織単位・案件単位・プロダクト単位でカスタマイズしたガイドラインの適用も可能です。

また、トレンドに合わせた一時的なガイドライン(例:「この記事のみ」の適用)も設定できるため、変動するマーケット環境への柔軟な対応も実現いたします。

記事作成のたびに繰り返されがちな修正指示も、ガイドラインを一度整備しておけば初回からズレの少ない出力が得られ、手直し工数の大幅削減につながります。

さらに、ガイドライン設定のアシスト機能は継続的にアップデートされ、ユーザー依存によるスキル格差を解消し、誰もが安心して利用できる環境を提供いたします。

■ 「UniCopi」は、最新モデル100万コンテキストウインドウのGPT-4.1にも対応
米OpenAI社の動きを見てもRAGやGAGを活用する方法は、どんどん使いやすくなっています。GPT-4.1が、2025年4月14日(アメリカ時間)にリリースされました(参照:https://openai.com/index/gpt-4-1/)。UniCopiでも本日より搭載を開始しましたが、このシリーズの特徴は、最大100万トークンのインプットに対応したモデルであることです。これにより数百ページに及ぶ文章をインプットして考えさせることができるため、RAGやGAGなどを活用して、その瞬間に必要なインプットを与えてプロンプトを自動生成し、回答を得るといった動きが非常にしやすくなります。

これからは、まさに企業がAIをダイナミックに使いこなす時代になり、どのように活用するかにより、その効率性は10倍にも100倍にもなることでしょう。

当社は、その技術をデジタルマーケティングの領域にて活用することで、組織的なナレッジを使い捨てにせず、共有する仕組みを構築して参ります。今回のガイドライン機能はその取り組みの1つです。

■ 今後の展望

インサイトサイエンスは、GAGをはじめとする生成AIのコントロール技術を強化しながら、書き手の個性や意図に応じた記事生成を実現していきます。
これにより、AIによる画一的なアウトプットではなく、事業者ごとの考え方や表現スタイルを反映したコンテンツ生成が可能になります。

今後は、企業ごとのデータベース構築によるRAG機能の強化に加え、顧客の体験談や専門情報を効果的に取り入れ、読者にとって価値あるコンテンツを高速かつ低コストで生成する技術の開発を進めます。
また、レビュー機能の強化を通じて、組織によるコンテンツチェックやクオリティ向上のサイクルを支援し、企業のマーケティングDX推進に貢献してまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社Insight science
Email: pr@insight-science.co.jp
Web: https://insight-science.co.jp

PR TIMES

「生成AI」をもっと詳しく

「生成AI」のニュース

「生成AI」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ