【相続専門税理士が明かす】保険金の請求も火葬もできない…家族が亡くなったら最初にやるべき「手続き上の最優先事項」
2025年4月25日(金)6時45分 ダイヤモンドオンライン
【相続専門税理士が明かす】保険金の請求も火葬もできない…家族が亡くなったら最初にやるべき「手続き上の最優先事項」
愛人は保険金がもらえない!? 死後に訪れるリアルな相続トラブル相続は誰にでも起こりうること。でも、いざ身内が亡くなると、なにから手をつけていいかわからず、慌ててしまいます。さらに、相続をきっかけに、仲が良かったはずの肉親と争いに発展してしまうことも……。そんなことにならにならないように、『相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)の著者で相続の相談実績4000件超の税理士が、身近な人が亡くなった後に訪れる相続のあらゆるゴチャゴチャの解決法を、手取り足取りわかりやすく解説します。本書は、著者(相続専門税理士)、ライター(相続税担当の元国税専門官)、編集者(相続のド素人)の3者による対話形式なので、スラスラ読めて、どんどん分かる!【親は】子に迷惑をかけたくなければ読んでみてください。【子どもは】親が元気なうちに読んでみてください。本書で紹介する5つのポイントを押さえておけば、相続は10割解決します。※本稿は、『相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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これがなければ何も始まらない!
『相続専門税理士が教える 相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)より イラスト:カツヤマケイコ
相続が発生したあとの手続きとは?
国税 家族が亡くなったとき、のこされた人がどう動くべきかを教えてください。
前田 承知しました。家族が亡くなると、お通夜やお葬式はもちろんのこと、やるべきことが一気に増えてパニックに陥りがちです。でも順序よく片づけていけば、そこまで大変ではないので、1つひとつ説明していきますね。
無知 お願いします! 相続が起きたあと、まずやるべき手続きは何でしょうか?
まずは「死亡診断書」の取得が最優先
前田 絶対にやらなくてはいけないのが、病院で「死亡診断書」をもらうことです。人が亡くなると、1週間以内に役所へ「死亡届」を出して「火葬許可証」をもらわなくてはいけません。この死亡届を出すときに、必ず「死亡診断書」をつける必要があるのです。
なので、死亡診断書がないと、死亡届を出せず、火葬許可証が発行されないので、お葬式ができません。あとは、生命保険の保険金を請求するときも、死亡診断書が必要になります。
死亡診断書がないと保険金も受け取れない?
無知 死亡診断書って大事なものなんですね。もし死亡診断書がないと、保険に入っていても保険金がもらえないんですか?
前田 ええ、そうですよ。余談ですが、この死亡診断書をめぐって、亡くなった被相続人の妻と愛人が争うようなケースがあります。というのも、生命保険を愛人が受けとれるようにすることは事実上可能なのですが、その保険金を請求するには、亡くなった被相続人の家族を通じて死亡診断書を入手しないといけません。
でも、愛人としてはそんなことは要求しづらいですし、要求したとしても家族はすんなりとは応じませんよね。その結果、愛人は保険金をもらえなくなってしまうのです。
家族が亡くなったらまず何をしなくちゃいけない? …「死亡診断書」をもらう
※本稿は、『相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。